1985年から2007年までの伝説的企画、特集を一冊に凝縮。この連載では、モーターマガジン社全面協力の元、同社出版誌である【名車の記憶】ホンダスポーツクロニクルより、ホンダの名車の歴史を振り返り、紹介をしていきます!(あぁこ@ロレンス編集部)

バブルの真っ只中、『NSX』と『348tb』は、 絶好のライバル と言われました。スーパーカーの代名詞、クルマ好きならやはり憧れるイタリアのフェラーリ!国産スーパースポーツの最高峰、NSXとは当時よく比較されたそうですね。今回は、この2つのスーパーカーのテスト走行データをもとに比較しています。ウェット路面でもNSXの実力のスゴさが感じられます ♥︎

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『NSX 』vs 『348tb』テストデータを比較してみた!

エンジンはNSXが3ℓ・V6のDOHCバルブ、最高出力280/7300rpm、最大トルク30.5㎏m/5400rpmのデータ。対するフェラーリ348tbは、3.4ℓV8・DOHCバルブ、最高出力300/7200rpm、最大トルク33 ㎏m/4200rpm。車重は、NSXが1350kg(5MT車)、348tbは1380㎏であるから、馬力荷重はNSXが4.8㎏/psという値となる。この数値を見ると、348tbは有利になるが、実際はそう単純なものではない。両モデルをテストしてみた結果でいうと0〜400m加速は、NSXが13.44秒、348tbは14.35秒。最高速はNSXはリミッター作動で、谷田部テストコースでは計測不可能、栃木のホンダ・プルービングランドにおいては、5速ギア/7000rpmをマークしており、これは260㎞/h相当。348tbは、谷田部で271.29㎞/hをマークしている。カタログ・データでは、NSXは最高速270㎞/hとなっている。348tbは275㎞/hである。 348tbの谷田部の走りでは、271㎞/hをマークした後も、車速は伸び続けていたので、長いストレ ートさえあれば、カタログ値の275㎞/hは確実にマークできるはずだ。NSXも、5速ギア/7000rpmから先も、十分車速を伸ばすことができるので、これも実力270㎞/hのマシンと思ってよい。 データを記せば、0〜200m8.665秒、0〜400m13.44秒。ウェット路面でのテスト状況考慮すれば、評価してよいタイムだ。(◎MM誌1990年12月号掲載 抜粋)