BMW乗りの高田君。あまり女の子には興味がないけど、BMW2002乗りの女子が来るよと誘われて、合コンに参加してみたのだが、まさか彼女のクルマがあの伝説の一台だったとは・・・。『GTroman STRADALE』by 西風 より

彼女、ユリコは思ってた以上にお酒が弱くて、すぐに寝込んでしまったんだ。
しょうがないから、俺(高田)、彼女を送ることにしたのさ。え?下心?ないない。

最初から送るつもりで酒をセーブしてたんだろうって?
まあ、それは否めないけどな。

彼女を抱えて駐車場にきた俺を待っていたのは、思いもかけないサプライズだったよ。
だっててっきりただの2002(マルニィ)と思っていたのさ、それがなんとさ、ガキの頃から憧れたあの車だったんだから、これが驚かずにいられるかってことさ。

俺たちを待っていたのは、BMW2002ターボだった。

そう、その車とはBMW2002ターボ。世界初の量産ターボ搭載車で、わずか1670台しか作られなかった希少車なんだ。ノーマルの2002は120馬力だけど、こいつは170馬力を発生させる。見た目はわりと可愛らしい2ドアセダンだけど、直列4気筒にKKK製のターボーチャージャーを装備。可愛いと言っても、アンダースポイラーや前後リベット止めオーバーフェンダー、リアスポイラーなどが装着されていて、見る人が見ればその迫力がわかるっていうもの。
なにせ最高速度211Km/hを叩き出すんだぜ、興奮するなっなんて無理な相談さ。

だから俺は彼女をナビゲーターシートに座らせて、ここぞとばかりに深夜のドライブへと出かけてしまったんだ。

やっぱ320とは違う。世界初の市販車ターボの迫力は今でも健在さ。

みんなもそうだろ??こいつをドライブするチャンスがあったら、絶対遠回りしちゃうよな!?

高田君の気持ち、皆さんもわかりますね?