今年も熱戦が繰り広げられたマン島TTも、金曜日のセニアTTが最終レースとなります。かつての世界ロードレースGP時代から、TT最高峰レースとして受け継がれてきたセニアTTを制したのは? そして話題のホンダRC213V-Sは、完走することができたのでしょうか? 注目です!

TTラップレコードを更新しての完全勝利!

トップを争ったのは、今年のマン島TTの主役といえるイアン・ハッチンソンとマイケル・ダンロップでした。今大会3勝を記録し絶好調のハッチンソンに対し、M.ダンロップは初日のスーパーバイクは制したもののスーパースポーツ1での失格などの不運も・・・。なおセニアTTでは、両者ともチームは違えど、股がるのは同じBMW S1000RRです。

M.ダンロップはオープニングラップから平均時速133マイル台をマークし、2位につけるハッチンソンに対し3.5秒のリードを築きます。そして2周目には、自身がスーパーバイクTTで記録したマン島TTの最速ラップ記録を更新する平均時速133.952マイル(約215.57km/h)を叩き出し、さらにリードを広げました。

ホークレーシングのBMW S1000RRで激走するM.ダンロップ。ライバルを寄せつけない強さをセニアTTで披露。この勝利で、M.ダンロップのTT通算勝利数は13になりました。

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ハッチンソンのBMW S1000RRは、練習走行でスーパーバイククラスよりも好タイムを記録したスーパーストック車のエンジンを、スーパーバイク用車体に搭載したものでした。不幸にも2周目に電子制御関連の不調が発生し、残りの周回をトラクションコントロールの効かない状態で走ることになりました。それでも31.476秒差で2位に食い込んだのは、さすがミラクルマンと呼ばれるハッチンソンといったところでしょう。

3位を走るピーター・ヒックマン(カワサキ)が2周目にリタイアしたことにより、表彰台最後の位置をゲットしたのはホンダのジョン・マクギネス。今年のTTは未勝利に終わりましたが、TT通算46度目の表彰台という記録を更新しています。

左から3位のJ.マクギネス(ホンダ)、優勝のM.ダンロップ(BMW)、そして2位のI.ハッチンソン(BMW)。この1~3位の握手スタイルは、マン島TTでは定番のものですね。

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ホンダRCV213V-Sは5位でフィニッシュ!

4位はカワサキのディーン・ハリソン。5位にはホンダRC213V-Sで出場し、今年のマン島TTの一大トピックとなったブルース・アンスティが入りました。主催者が出場を認めるかどうか、というハードルはありますが、もし認められるなら、来年以降もバルボリン・レーシング・バイ・パジェッツがRCVをマン島TTで走らせて、どれくらい熟成を進められるか興味がありますね。

今年のTTは金曜日のレースですべて終了しましたが、面白い後日談などがありましたらレポートしたいと思います。