1985年から2007年までの伝説的企画、特集を一冊に凝縮。この連載では、モーターマガジン社全面協力の元、同社出版誌である【名車の記憶】ホンダスポーツクロニクルより、ホンダの名車の歴史を振り返り、紹介をしていきます!(あぁこ@ロレンス編集部)
“タイプR” はホンダスポーツモデルについて話す上で切っても切れない存在ですが、ホンダファン絶対的エースのNSXはタイプRの名を初めて与えられたクルマです。走り以外の装備をバッサリ切捨て、サーキットにおける究極の速さと操る楽しさをとことん追い求めた1台。今回は 『オールタイプRの詳解』 から1992年11月から3年間限定モデルのNSXtypeR(NA1型)について詳しく紹介しています。
オールアルミのボディは、さらに “軽量化” され特別仕立てに…
パーツの形状見直しの他、過剰な遮音材は取り除かれ、薄型ガラスの採用、軽量アルミホイールなど、グラム単位で突き詰め、何と120kgものスリム化を実現する。VTECを採用した3ℓのV6DOHCはスペックに変更はないものの、各部のバランス取りや精度アップによってレスポンスの向上を図った。そのシャーンと一気に吹け上がる様は、ノーマルとは確実に一線を画していた。サスペンションも大幅に見直しが図られ、加えて専用タイヤの装着や、 LSDのチューンによって、もとより優れていたハンドリング性能をさ らに引き上げていた。トランスミッ ションもローギアード化され、より加速性能を楽しめるように設定されていた。目に触れない箇所もキッチリと“R”仕立てとしていたのだ。(文◎河原良雄)