ますはスーパースポーツ1で1勝!
TTの面白いところは、一般的なモータースポーツとは異なり、各ライダーはどこそこのメーカー系チーム専属ということではなく、参加する各クラスごとに異なるチームと契約することが一般的です。例えば、ハッチンソンは土曜日のスーパーバイククラスではTyco BMWで参戦しましたが、月曜日最初のレースのスーパースポーツ1では、Came YamahaというチームのヤマハYZF-R6に乗っています。
奇しくも、土曜日のスーパーバイククラスで優勝したマイケル・ダンロップも、月曜日のスーパースポーツクラス1ではハッチンソンと同じヤマハYZF-R6に乗っていました。BMW S1000RR同士で競ったスーパーバイククラスではM.ダンロップに負けたハッチンソンですが、スーパースポーツ1では平均時速126.445マイル(約203.5km/h)の記録でリベンジを果たしました!
これはハッチンソンにとって、スーパースポーツTTで3勝目となる勝利でした。2位と3位はカワサキのディーン・ハリソンとジェームス・ヒリアー。4位と5位はホンダのコナー・カミンズとジョン・マクギネス。なお6位にはリー・ジョンストンが乗るトライアンフが入りました。
続いてスーパーストックではBMWで勝利!
午前のスーパースポーツ1に続き、午後のスーパーストックでもハッチンソンの勢いは止まりません! それにしても、超過酷なTTレースを1日2レース走るだけで超人的な気力と集中力が必要だと思いますが、そのふたつのレースともに勝ってしまうのは、スーパー超人?レベルとしか言いようがありません。
スーパーバイククラス同様、Tyco BMWのS1000RRに乗ったハッチンソンは、スタンディングスタートとなる最初の周回でラップレコードを記録。平均時速133.098マイル(約214.2km/h)という数字は、ほとんどのスーパーバイククラス参加者が出せない記録を、アッサリとスーパーバイク用車両より改造範囲の狭いスーパーストック車両でマークしたという脅威の記録です。
ハッチンソン最大のライバルであるM.ダンロップは、シフトレバーのトラブルで序盤でリタイア。それゆえ27秒以上の大差がつきましたが、2位と3位はカワサキのD.ハリソンとJ.ヒリアーがゲット。4位と5位はBMWのマイケル・ラッターとゲーリー・ジョンソン。6位と7位はホンダのJ.マクギネスとC.カミンズ・・・という結果になりました。
先週の練習走行の期間、M.ダンロップとハッチンソンのふたりは、他を圧倒する速さを披露していましたが、今年のTTはこのふたりを軸に進んでいくことになりそうですね。また、最大排気量クラスはBMW S1000RR勢の優位が明らかになった観もあり、最終日のプレミアクラスであるセニアTTではM.ダンロップとハッチンソンのどちらかが優勝・・・するのではないでしょうか?
2010年にはTT5勝、2015年には3勝と、いわゆる1大会のTTで3勝以上を記録する"TTハットトリック"を2度達成したハッチンソンが、今年も昨年に続きTTハットトリックを成し遂げるのか? 要注目です!