1985年から2007年までの伝説的企画、特集を一冊に凝縮。この連載では、モーターマガジン社全面協力の元、同社出版誌である【名車の記憶】ホンダスポーツクロニクルより、ホンダの名車の歴史を振り返り、紹介をしていきます!(あぁこ@ロレンス編集部)

数あるタイプRの中でもきわだった存在の シビックタイプR(EP3型) は、ヨーロッパではすでに販売実績があり、日本導入前に現地で試乗会が行なわれのちに、日本に上陸した“タイプR”。今回は、日本の自動車評論家、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員もされているモータージャーナリストの竹岡圭さんがシビックタイプR(EP3型)について語っています。

インテRも捨て難いけど、 普段の相棒なら浮気も... ♥︎

いや、 浮気 はダメですよ!!(笑)
とはいえ欧州からやってきた帰国子女のタイプRの “シビックタイプR” はあまりに素敵すぎて、竹岡圭さんは女性目線でそのクルマの魅力に注目されています。

今回のシビックRにも、胸が躍ります。実はともに戦ったインテRクンはレーシングマシンとしては素晴らしいんですけど、こと街乗りとなると「どうやってもまわりが見えないよぉ〜(泣)」などと、少なからずキツイところもありました。小柄なワタクシには、普段の相棒としては結構ツライ存在だったのです。ところがこのシビックのタイプRは、レーシーな性能はそのままに、小柄な女の子の街乗りにも対応してくれちゃうフレンドリーさを持っています。45偏平の17インチが奢られた足まわりや、テスタロッサのごとく真っ赤に覆われたエンジンのカバーなどを見ちゃうと、「おいおいどこが?」などと突っ込みを入れたくなるのもわかりますが、ハッキリ言って運転しやすさに限っちゃえば、インテRよりシビックRの方が段違いで楽チンなんです。

意外なほど助かっちゃうのが... “インパネシフト”

操作してみるまでは「ちょっとこの位置って、サーキットで使えるのか知らん?」と、かなり不安だったんですが、男性に比べてポジション的にも前に座り、腕も短めなワタクシにとっては、フロアシフトよりも自然に手が届く位置に実はあります。思わず余計なシフトまでしたくなっちゃうくらい、ナチュラルなフィーリングでした。それでも街中で使うとなると、サスペンションの形式によりハンドルの切れ角とれないため、ボディサイズと見比べると全然小回りが利かなかったり、後席は全席のバケットシートに阻まれてかなり閉塞感があったり、「エアコン以外な〜んにも付いてないじゃない!」と、クルマに詳しくない女友だちには不評なことこの上なかったりしますが、ひと度アクセルを吹かして“ブオ〜ン”という音を聞いただけで、すべてを許せちゃうような、「あぁ、このために他をすべて削ぎ落としてるのね」と納得できてしまうような、官能感にはたまらないものがあります。

インテRは220ps/21.0kgmなのですが、5ps/0.4kgmだけ シビックの方が数値は低いのですが、体 感できるほどの差は ありません。とにかく、どちらも文句なしの実力の持ち主です。

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またまた余談ですが、竹岡圭さんは美しすぎるモータージャーナリストとして有名ですよね… ♥︎ 夜ラジオで様々なクルマを語る竹岡さんは情熱的で聞きやすく分かりやすい語り口調に、実はあぁこもよく耳を澄ませていましたよ!