1985年から2007年までの伝説的企画、特集を一冊に凝縮。この連載では、モーターマガジン社全面協力の元、同社出版誌である【名車の記憶】ホンダスポーツクロニクルより、ホンダの名車の歴史を振り返り、紹介をしていきます!(あぁこ@ロレンス編集部)

待望の“タイプR”生まれ変わったインテグラタイプR。今回はなんと、モーターマガジン誌が谷田部に持ち出し全開テスト走行しちゃいました ❤︎ かつて最高速テストをするといえば谷田部コースでしたが、そこでインテグラタイプRのポテンシャルの高さはいかなるものだったのしょうか。

スタートからリミットまで衰えない 加速力

シフトアップはレブリミッターの作業する200rpmくらい手前でクラッチを切り、スロットル全開のまま素早く操作。高回転時だけに細心の注意が要求されるが、ストロークの短いシフトレバーと強化マウントで大きな振動が抑え込まれたミッションは、スパッ、スパッと面白いように決まる。シフトアップ後も2速・6100rpm、3速・6500rpmでリレーされていき、加速力はスタート直後からまったく変わることがなく400m地点を4速・7000rpm、160㎞/hで通過。4速に入ってからも加速感が変わらないクロスレシオも驚異的だが、140㎞/hから160㎞/hの20㎞/hステップでの加速タイムが4秒を切る3.99秒というパワフルさも素晴らしい。これはマイチェン前モデルのノーマルSiRが記録した5.37秒に対して1.38秒も速く、FF最速だったプレリュード2.2ℓSi・VTECの4.40と比較しても0.41秒も速い。そして各ギアでの20㎞/hごとの加速タイムを見ると、ほぼ全域で0.2秒前後の差で収まっており、パワーとクロスミッションのコンビネーションの良さが表れている。またそのパワフルさを証明しているのが発進から180㎞/hまでの到達時間の短さで、プレリュードの23秒36に対してタイプRはなんと20秒65と実に約3秒もの大差をつけている。

高速域での安定性の高さも魅力のひとつで、バンク下を180㎞/h近いスピードで抜けて行ってもロールは一定のまま。特にリアは140㎞/hぐらいから両輪がピタッと接地し、路面の継目を越えてもボディが上下したりすることはない。大きなハイウイングが空力的に抑え込んでいる印象だ。そしてフロントの操舵フィールが軽くなることもなく、強いダウンフォースにも負けないシャシ性能を持っていることが実感できた。(MM1996年1月号掲載)

『B18C 96Spec』

赤い決勝塗装が印象的な専用エンジン。ホンダの技術が粋が込められている。(◉MM1996年1月号掲載)

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やはりご自慢のVTECエンジンはもちろん、足回りにも専用のチューンを施され、その速さは当時のFF車ではダントツだったみたいですね( ´ ▽ ` )ノ