終盤の接戦を制したのは?
前戦フランスGPで優勝したホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)は、なんとウォームアップ走行でエンジンが壊れるトラブルに見舞われました。予選の位置は5位。しかしスタートを上手く決めて、ホールショットを獲得。1位のポジションをキープします。
その後、なんと10周目に2位を走行していた予選1位のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)のYZR-M1が、もうもうと白煙を吹き上げてエンジンブロー! 地元イタリアのファンのため息のなか、戦線から去ることに・・・。
予選4番手から追い上げてきたマルク・マルケスとロレンソのバトルが今回の最大の見所でしたが、ラストラップはマルケスが先行。しかし最後の最後でスリップストリームを巧みに使ったロレンソがゴールライン直前で逆転! その差はわずか0.019秒でした。
エンジンの残り数が、シーズンにどんな影響を与えるか?
3位と5位はドゥカティのアンドレア・イアンノーネとアンドレア・ドヴィツィオーゾ。両者に挟まれたかっこうの4位はダニ・ペドロサ(ホンダ)でした。予選2位で、ウォームアップ走行では1番手だったマーベリック・ビニャーレス(スズキ)は、決勝ではペース上がらず6位に終わりました。
今年のレギュレーションでは、ファクトリーチームがシーズン中使えるエンジンの機数は7機。ロレンソは決勝前に壊れたことが半面ラッキーと言えるでしょうが、ロッシは決勝で壊れるという最悪のパターンに・・・。どちらにせよ、貴重なエンジンを両者が潰したことに変わりないですが・・・。エンジン残機が少なくなると、シーズン終盤の戦い方にも影響が及ぶでしょうね。
ポイントはロレンソ115、マルケス105の差。そしてロッシは78と、ノーポイントが響いて大きくふたりに差をつけられました。次戦カタルーニャGPは、バルセロナ‐カタルーニャ・サーキットで6月3日〜5日に開催されます。ロッシに逆襲する力はあるのか? 注目しましょう。