撮影:鈴木広一郎 / 車両協力:ウエマツ
Mr.Bike BG 2016年 4月号「お前が好きだ。」~HONDA CB400FOUR Special issue~より抜粋。

デジタル編集 : 楠雅彦@ロレンス編集部

官能のヨンヒャク

軽量・スリム・コンパクトさでコレ以上の400cc4気筒バイクがあるだろうか。最新スポーツモデルと較べても際立つライト感、そして存在感の高さはまさに稀有な一台だ。4気筒4本マフラーが趨勢を占める中、その殻を一気に打ち破るだけの力を秘めたホンダのデザイン力には驚かされるばかり。

ホンダ伝統の高回転高出力型エンジンもデビューから42年後の今(2016年4月時点) となってはハイパワーとは言えないが、フリクションを感じさせないスムーズな吹け上がりと集合マフラーが奏でる排気音に心が揺さぶられる自分がいる。(安生 浩)

ホンダのOHC4気筒は不思議だ。独特な粘りのようなものがあって、かつ高回転で官能的に回る。ただ一直線に軽く、ではなく、その回り方と変化の仕方は「豊かさ」に満ちている。 それはこの400にも当てはまった。低回転域のトルクは想像以上に太くピックアップもいい。かったるさは全くなく、公道での法定速度域を楽しませてくれる。ノーマルマフラーもなかなかの存在感あるサウンドだ。最高速は他の4発400に負けると言われるが、ハンディとは思わない。ハンドリングは結構クイックで、前後18インチのスポーツ性を楽しめる。そして車体全体から醸し出される雰囲気。永く乗り続けるオーナーが多いのも納得! (林 勝二)

model: 華 / 衣装協力:カドヤ

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車両協力●ウエマツ(http://www.uematsu.co.jp)

コンチハン、B/S、ロングシートは三種の神器

昭和49年という激動の時代に生まれた CB400FOUR。バイクメーカーに対する事前の予告無しに新道交法が施工、 中型免許ができたことで排気量 408ccのCB400FOURは大型自動二輪免許がないと乗れないことに。こうした経緯からホンダは昭和 51年に 398ccの CB400FOUR-1/ IIをリリース。当時の若者はストレートに近い形状のコンチネンタルタイプのハンドルとバックステップ気味に後退させられたステップ位置、そしてRCレーサーを思わせるロングシートに心躍らされたもの。

「4気筒。ホットな 408cc、37PS のエンジン」というキャッチが並ぶカタログ。OHC4気筒エンジンの分解カットや 4into1タイプの新型排気システム紹介の透視図にメカニズムに対するホンダの自信の表れを見るよう。ちなみに、集合マフラーの効果としては、出力の向上、消音効果、さらに軽量化と機能美を謳う。
「量産二輪車に採用するために技術的難問を研究・テストの結果、完成したホンダならではの高効率集合排気システム、それが 4into1 です。」

ヨンフォアカスタム

再び盛り上がりつつあるヨンフォア人気。 チューニング先取りでより目立つ一台に。

外観重視、雰囲気優先でスタイリッシュに(撮影●西田まさし / by AGAIN)

文句なしにカッコいいアゲイン 400FOUR改だ。赤の外装に合わせてフレームを赤くペイントするだけにとどまらず、NGKプラグコード、アクセル&クラッチワイヤー、本来ブラックの KONIリアショックまでカラーを統一。足周りはBEETキャストホイールに換装し、エンジン左右のクラッチ、 ジェネレーターカバーも BEETのドレスアップカバーを装着する。エンジン関係は CBR400F流用 のオイルクーラー程度に抑えられているのが不思議なほどレベルの高い一台。

伝説のOntario製WディスクKit(撮影●アン・ジョー / by MISTY)

東京・麹町にあるイタリアンレストラン「Kavach」(カバチ)のシェフ K氏が経営するショップカラ ーでペイントされたCB400FOUR Cafe Special。オーダーは「若いころに憧れたヨンフォアカス タムの再現」というもの。MISTYでは「当時の憧れ」を最高級パーツで彩るものと解釈、様々な一 流パーツの中からさらに吟味して集め、一台に組み上げたある意味究極のヨンフォアなのだ。ちなみにエンジンは450cc、ヨシムラST-1カム&手曲げメッキ管。城北シングルシートの造形が秀逸。