離婚、母親の死。自暴自棄で無軌道な生活から脱却するために、なぜかパシフィック・クレスト・トレイル、通称PCT(アパラチアン・トレイル、コンチネンタル・ディヴァイド・トレイルと並ぶ、アメリカにおける三大長距離自然歩道)を踏破することを思いついた女性、シェリル・ストレイド。
彼女の3ヶ月間にわたる一人旅を、彼女の回想シーンとともに描いた作品。

原題は『Wild』。
その名の通り、荒野を一人で渡る一人の女性のストーリー。実話をベースにしている。
彼女は不意に自堕落で無意味な人生を送っている自分に気づき、リセットするための儀式として、PCTを一人で歩き抜くことを決意する。たまに無茶をしてみたくなる、というのは誰にでもある経験だろう。僕は名古屋や神戸にバイクで向かう(高速でなく敢えて下道で)くらいの経験でしかないが。だからその気分はわかるが、実に1600キロの無舗装の原野を歩く、という冒険に向かうのは、ちょっと理解できない笑。

映画自体は淡々と話が進み、ちょっと眠くなることもあるが(反省)、それでも観た後で、なんでもいいから明日から一生懸命生きてみようという気が起きてくる良作。

辛い日が続いて心が折れそうになっている人には、ぜひおすすめだ。毎日楽しい、精一杯生きてるよ、という人なら、自己肯定にどうぞ。

『わたしに会うまでの1600キロ』2016.1.20先行レンタル配信/2016.2.3ブルーレイ&DVDリリース

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