カワサキが生み出すオートバイはいずれも飛び抜けた性能とインパクトのあるスタイルを持ち、ライバルとは一線を画した魅力をウリにしている。
そして、カワサキのフラッグシップとして君臨するモデルは、今回日本上陸を果たしたZX-10Rを加えると実に3機種。
個性の異なる200PSマシンを3つも揃えるカワサキの狙いとは?それぞれのマシンの真価とは?

PHOTO: 赤松孝、南孝幸 TEXT : 宮崎敬一郎、太田安治、中村浩史
©月刊オートバイ by モーターマガジン社

【ZX-10R ABS】高性能アイテムと完成度の高さでストリートレベルで凄さを堪能できる(宮崎敬一郎)

(ZX-10Rの)その目的は、スーパーバイク世界選手権で勝つこと。10Rhあチャンピオンマシン。当然新型でもトップを目指す使命がある。(中略)ところが、この新型10R、ストリートでも光るところがたくさんあるし、スポーテイーナ走りでは驚異的な性能も備えている。(中略)たぶん、現時点でもっとも扱いやすくて速いスーパースポーツモデルじゃないだろうか。

全長x全幅x全高:2090x740x1145mm
ホイールベース:1440mm
車両重量:204kg/206kg(ABS)
総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC 4バルブ並列4気筒
最高出力:200PS/13000rpm
最大トルク:11.6kg-m/11500rpm

【NINJA ZX-14R ABS HIGH GRADE】どのステージでも快適かつ豪快な加速を楽しませてくれる(中村浩史)

H2、ZX-10Rと同時に乗ると、なんて平和で乗りやすいんだ。(中略)H2とZX-10R、それにZX-14Rがガレージに収まっていたなら、10Rに乗りたくなるのはサーキットでタイムアアックしたいときだけ。街乗りもワインディングも、僕は圧倒的に14Rがいいんです!

全長x全幅x全高:2170x780x1170mm
ホイールベース:1480mm
車両重量:269kg
総排気量:1441cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC 4バルブ並列4気筒
最高出力:200PS/10000rpm
最大トルク:16.1kg-m/7500rpm

【NINJA H2】優しいキャラを見下すような「暴君」を従える充実感(太田安治)

後ろから突風を受けたように速度を増すZX-14R。猛獣が獲物を襲うときのダッシュのように、どこか危うさを感じさせる勢いで突き進むZX-10R。(中略)だがH2の加速感は14Rとも10Rとも異なる。スーパーチャージャーによる過給は排気量アップと同様の効果を発揮する。(中略)単に速いだけではなく、誰にでも乗りやすいという今風のオートバイを見下すようなキャラクターがH2最大の魅力になっている。

全長x全幅x全高:2085x770x1125mm
ホイールベース:1455mm
車両重量:237kg
総排気量 998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC 4バルブ並列4気筒
最高出力:200PS/10000rpm
最大トルク:14.3kg-m/10000rpm

世界最速のマシンたち。NINJAの名を冠する、性格の異なる3台。

KAWASAKIの200馬力マシンたち。あなたならどのマシンを選ぶ?