ちなみにゴイスー!とは、私が好んで使う「凄い!」の軽薄な表現です。あしからず? ボケーっとYouTubeを見ていたら、何やら面白いエンジンの動画があったのでご紹介します。

空を飛ぶために作られたエンジンの部品が、自作のベースです。

とあるモーターサイクルが並ぶガレージの、エンジンスタンドの上に鎮座するエンジンがひとつ・・・。

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大人たちが、エッサホッサと神輿のようにガレージから担ぎ出します・・・。

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かなり大きなVツインエンジンです。シリンダー及びシリンダーヘッドは、プラット・アンド・ホイットニー R-1340という、アメリカ製の航空機用・星型9気筒2.2リッターエンジンの流用です。

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ちなみにこちらが、流用元になったプラット・アンド・ホイットニー R-1340です。動弁系はOHV(オーバーヘッドバルブ)で、ボア・ストロークは146mmスクエアです。デビューは1925年! 細かく美しい冷却フィンが、この時代の空冷航空機エンジンの魅力のひとつですね。

vintageaircraftmuseum.org

クランクシャフトなど、クランクケース内の部品は自作したもの。排気量は5リッター! 潤滑はドライサンプで、オイルポンプは2器。燃料系はSUキャブレターを2器装着。点火装置はマニュアル・アドバンスで、点火プラグは気筒あたり2本備わっています。スロットルを開けた時の、迫力あるサウンドは動画でお楽しみください。

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The "Flying Millyard" 5 Litre V Twin first test run

youtu.be

オマケで、もうひとつの航空機エンジン部品流用Vツインをご紹介。

当時の技術の粋を集めて作られた航空機用レシプロエンジンの部品を流用して、エンジンを作ろうとするのは多くの人が夢想することなのかもしれません。こちらは、1982年にオーストラリアのエンジニア、ラッキー・カイザーさんの作った5リッターのVツインエンジンを搭載するモーターサイクルです。

ラッキー・カイザーさんと、5000ccのVツイン・モーターサイクル。

www.triumphrat.net

こちらのエンジンは、第二次世界大戦で連合国の戦闘機などに多数採用例のある傑作エンジン、ロールスロイスのマーリン(水冷60度Vツイン12気筒・27リッター)の、シリンダーとシリンダーヘッドを流用しています。ロチェスター製キャブレターに過給器を組み合わせ、さらにNOS(ナイトラス・オキサイド・システム)で出力低下を防止。500馬力くらいの出力を確保しています。

こんな大排気量・高出力がモーターサイクルに必要か? と問われると、まぁ必要ないですね・・・としか答えようがありません。しかし、高出力・大トルクにはロマンがある・・・のも確かです。今後も少なからずの人が、こういうクレイジーなエンジンを作っていくのではないでしょうか?

先に紹介した、プラット・アンド・ホイットニー R-1340のエンジンパーツを流用した5リッターVツインは、いったいどんな車体に積まれるのでしょうか? 積むつもりがあるのかどうかわからないのですが(苦笑)、今後の展開が楽しみですね!