『ラン・オールナイト』(Run All Night)は、2015年にアメリカ合衆国で製作されたアクションスリラー映画。ジャウマ・コレット=セラが監督を務め、リーアム・ニーソン、ジョエル・キナマン、コモン、エド・ハリスが出演した。- Wikipedia
息子を殺されたマフィアのボスの報復からの逃亡劇
ジミー(リーアム・ニーソン)はかつては凄腕の殺し屋だった。しかし、いまでは過去を悔いるあまり酒に溺れるクズのような生活を送っている。彼の息子マイクは、そんな父親を嫌って離れて暮らしていた。
マフィアのボス、ショーン(エド・ハリス)はジミーとは旧知の仲だ。殺し屋としてのジミーの雇い主であるだけでなく、親友と言っていい仲だった。
ショーンの息子ダニーは性悪で、金に困った挙句に殺人を犯してしまうが、それを目撃したマイクを消そうとして、逆にジミーに射殺されてしまう。
強い友情で結ばれていたはずのショーンとジミーの関係はここで決裂し、ジミーとマイクは街全体のマフィアと警察に追われる羽目になるのだ。
果たして二人は逃げ切れるのか。ジミーはマイクを守れるのか。
好きでないはずなのに見てしまう理由
以前僕は、リーアム・ニーソンはあまり好きでない、と書いた。
良い役者とは思うのだが、声質とか、やけに重ったるい演技が苦手なのに、作品としては高評価を与えてしまうのだ。
この作品でも、彼の重ったるい声質と演技は健在だ。
過去の罪の意識に苛まれて酒に逃げ込む哀れな姿も、いざ拳銃を構えて冷酷に相手を射殺するときの凄みも、彼ならではの重みがある。
息子の命だけは救おうと必死に戦い、息子にだけは殺人の科を負わせるようなことだけは絶対にさせたくない、そういう強い想いがジミーをより悲壮にさせるが、その設定はリーアム・ニーソンのキャラクターにとてもマッチして、重さと暗さがちょうどいい具合になっている。
だから結局僕は彼のすべての作品を見てしまうのだ。