轟麗菜は亡くなった父親から形見として受け継いだポルシェカレラRSを通じて、色々な人と出会い様々な経験をし、次第に車への興味を募らせていく。そんなある日、麗菜が勤めている出版社の親会社が買収され、担当していた車雑誌「ドリヴィン」の廃刊が伝えられる。車への思いを断ち切れない麗菜は、元編集長である叶澪と共に新たな車雑誌を創ることを決意する。叶の思いに賛同した仲間たちと共に、麗菜の新たなカーライフが始まる!- 幻冬舎コミックス

麻宮騎亜先生の『彼女のカレラ My Favorite Carrera』は、もともと『週刊プレイボーイ』(集英社)で2004年ー2011年まで連載されていましたが、2013年3月号より幻冬舎コミックス『月刊コミックバーズ』に移籍して『彼女のカレラRS』として、リニューアル連載を開始しています。

クルマを愛する男女の、ハートフルな日常を描く佳作

本作における、麻宮騎亜先生の作画の魅力は、とにかく美女と緻密なタッチで描かれるクルマたち!
主人公 轟麗菜(166センチ B/W/H 109cm/68cm/96cm)は長身巨乳美女だし、その愛車のポルシェ964カレラRSも実写さながらの美しさ。

ストーリーは、クルマ雑誌編集者の麗菜と、彼女を取り巻くクルマ好きの男女の、ハートフルストーリー。『彼女のカレラ My Favorite Carrera』で麗菜と結ばれた恋人ヒデは、見知らぬ親子をかばって交通事故に遭って亡くなっており、本作では恋愛に関する話はほぼでてきません。

©GENTOSHA COMICS INC

代わりに、実際に集英社から幻冬舎コミックスに移籍したことを暗喩させるように、やや寂しいエピソードが続きます。まず、麗菜が所属していた雑誌「ドリブン」は廃刊→彼女たちは新会社で新たに雑誌を起こします。麗菜と親交が深い、フェラーリを二台も保有して豪奢な生活をしていたはずのゴスロリファッションの漫画家霧島ぱるこも、連載を打ち切られて、お金に困って泣く泣くフェラーリを手放したりしています。麻宮先生の当時の感傷的な想いが伝わってくる気がします。

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元気よく働く女性たち。生きる活力を与えてくれるクルマたち。

前述したように、麻宮騎亜先生の描く女性は、クルマに負けず劣らずセクシーです。
これらのカットを見るだけで、本作を見る価値があるとさえ思います。

ただ、彼女たちは全員、仕事にも前向きで、頑張っている女性たちなんです。見た目だけじゃない。頑張っているからこそ、美しく品がよく、そして美しいのです。

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とはいえ、やはりぼくたちは、実写さながらの緻密さで描かれたスーパーカーたちの美しい”表情”にこそ、恍惚とした想いを抱かざるをえません。女性たちのファッションとあいまって、実に魅惑的なクルマたちのカットは、そのまま待ち受けにでもしておきたい美しさなのです!

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コーヒー飲みながら本作を読んでほっこりしながら、やっぱ俺、クルマ好きだわ、とつぶやいてみませんか??