これまで、レーシーなイメージが強かった、ドゥカティからリリースされたドゥカティ スクランブラー。その新しい走りのフィーリングは 先日のロレンスの記事 でもレポートした。見た目以上のスポーツ性をそなえたドゥカティ スクランブラーだが、スタイリッシュなボディデザインはシティライディングこそ様になるのではと思い、東京の夜をもっとも美しく彩る表参道へ走り出してみた。

一般的な400ccのバイクよりも軽い車体と、アップライトなライディングポジションは、街中のクルージングでより軽快さが際立つようだ。ドゥカティといえば、イタリア製のタイトなスポーツバイクというイメージが強いが、ドゥカティ スクランブラーで街中を走っていると、800ccのスポーツバイクに乗っているという気負いは全く感じさせない。

これはやはりデザインの妙なのだろうね。私はアートディレクターという職業を長年やってきたので、デザインによる見た目のコミュニケーションには、人一倍に敏感だと自負している。持論ではあるが、デザインとは伝えたい事をできるだけシンプルかつ効果的に表現する活動なのだと思っている。その観点からみると、ドゥカティ スクランブラーが持っているシンプルなありようは、バイク本来の魅力を抽出したミニマルなデザインといってもいい。

エッジの効いたデザインのスーパースポーツも、意外と都会の風景に似合うものだが、いまどきのカスタムバイクの雰囲気もまとっているスクランブラーは、表参道が放つ最先端の街並にも自然と溶け込んでいる。他に類をみないユニークなスタイリングは、やはりこのマシンの大きな魅力のひとつなのだ。「様になる」とは適切な表現ではないかもしれないが、肩肘を張らずにまたがれるスクランブラーは、シティランでも様になるんだなぁ。

表参道をぐるっと巡って、バイカーの聖地になろうとしているかのような裏原宿へ。向かったのはもちろん、カスタムバイクカルチャーとバイカーファッションを発信している「デウスエクスマキナ」のカフェ。いまも昔もバイクとカフェは相性がいい。気軽なシティランを楽しんで立ち寄るにはピッタリのスポットだね。こんな時は、いつものライダーウエアではなく、ちょっとオシャレも楽しんで出かけたい。そんな気分にもドゥカティ スクランブラーはしっかり応えてくれるのだ。