オープンカーを購入したという話を書いたが、ロレンスに寄稿する身としてオートバイに乗っていないのは、若干肩身が狭い。それに、最近デートをするたびに「バイクは何に乗っているんですか」「いや、私は免許を持っていないんだよ」「えー、バイクのメディアに記事を書いてるのに?」というやりとりが繰り返されていて、若干飽きてきているのである。

さりとてバイクの免許を今さら取りにいくモチベーションが今ひとつ湧かない。どうしよう。
そう思っていた私は、超一流メディアのウォールストリートジャーナルの記事にふと目が止まった。

Motorcycle Sidecars Make Riding a Family Affair
Buying a motorcycle may be a mid-life-crisis cliche, but with a sidecar, even your loved ones can join the journey

【サイドカーなら家族とともにツーリングできる】
バイクを買うという行為は、典型的な中年の危機w。しかしサイドカーならあなたが愛する人を旅に津れ出すことができます。

父と子のサイドカー

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いいじゃないか、と私は思った。

サイドカーなら安全だし、隣に素敵な女子を乗せれば、美脚を眺めることはできないが、美しい横顔を信号待ちのたびに見やることができるし、走っているときでも多少の会話と微笑の交換が可能だ。

うーん、これは素敵だ。私はだいぶやる気になってきた。ロレンス関係者でもサイドカーに乗っているものはいない。

私のイメージでは、サイドカーというと昔の特撮番組のヒーローが乗っていた、ちょっと変わった乗り物、だったのだが、このイラストには心を動かされた。

キカイダー ©石ノ森章太郎

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ちなみに、Wall Street Journalが紹介していたサイドカーはこんな感じだ。

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(いやいや)私は首を振った。ミリタリー調は私には受け入れられない。女子の服装も限定してしまうからだ。

そこで国内オートバイ卸売の最大手であるレッドバロンのサイトを眺めてみたところ、いいのがあった。

まずはこれ。THRUXTON+ワトソニアン・GPクラシックというそうだ。2005年生産の中古だが価格は158万円。なかなかにリーズナブルである。

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そしてこれ。BMW・R1100RTをベースとしたスイスのARMEC社製サイドカー・トレモラ2、というらしい。¥2,880,000なり。
ちょっと図体が大きいが、サイドカー側に乗り手がいても幌をかぶせるのはポイント高い。
ライダーである私が雨で濡れるなかで、彼女は快適に乗っていられる。ストイックに運転する私の横顔を見せるチャンスというものだ。

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とりあえず、免許だ。私は思った。

そうだ、どのサイドカーがいいか、F香にも聞いてみよう。たいていのことは彼女に相談すると、最大公約数的によい結果を得られるからだ。

とりあえず、免許だな、と私は思った。