ところでみなさんは、アジアでも大きな公道レースの大会が開催されているのをごぞんじですか? モータースポーツに詳しい方はすぐにピンとくると思います。そうです、マカオGPです。

初期のマカオGPは日本人が大活躍!

こちらは2009年の大会の1シーン。ウォールに囲まれたコースがマカオGPの特徴です。

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そもそもマカオGPは、1954年にこの地を植民地にしていたポルトガル人や、英国人、米国人などの愛好家が始めたアマチュアレースがルーツです。初期は4輪だけでしたが、1967年からはモーターサイクル部門もスタート。記念すべき第1回と第2回を制覇したのは、ファクトリー・ヤマハの長谷川弘さんでした。

ゼッケン28のヤマハにまたがる、初代ウィナーの長谷川弘。

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1971年は本橋明泰さん(ヤマハ)、1972年は高井幾次郎さん(ヤマハ)1973年は安良岡健さん(スズキ)、1974年は河崎裕之さん(ヤマハ)、1975年は金谷秀夫さん(ヤマハ)と日本人が5連覇。1976年はチャス・モーティマー(ヤマハ)、1977年はミック・グラント(カワサキ)と英国人が王者になりますが、1978年から1980年までは浅見貞夫さん(ヤマハ)が3連覇。黎明期から1970年代のマカオGPは日本人ライダーの黄金時代でした。

1970年代のマカオGPの1シーン。1970〜1980年代のマシンは2ストローク500、750ccが主流で、4ストロークのTT-F1マシンも走ってます。

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1980年代に最も活躍したライダーは、英国のロン・ハスラムでしょう。1981〜1983年、1985〜1987年の間、6勝をマークしています(マシンはホンダとエルフ)。1988年にはあのケビン・シュワンツ(スズキ)が優勝しており、当時大きな話題になったのをご記憶の方もいらっしゃるのでは? 

1983年、ホンダNS500で優勝したロン・ハスラム。

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1990年代以降は、"リアルロードレーシング"ライダーが主流に。

1990年代前後の時代からは、ショートサーキットで行われるグランプリで活躍するライダーよりも、マン島TTやノースウェスト200などの公道レースを得意とする"リアルロードレーシング"のスペシャリストたちの活躍が目立つようになります。1989年はロバート・ダンロップ、1990年、1993年、1994年のスティーブ・ヒスロップ、1996年のフィリップ・マッカーレンなど、マン島TTウィナーに輝いている面々がマカオを制覇しています。

やはり餅は餅屋、ということなのですかね? 1990年代以降で最もマカオGPで活躍したライダーであるマイケル・ラッターは、1998、2000、2002〜2005、2011、2012年とマカオ最多勝の8勝を記録しています。1997年以降はいずれもスーパーバイク・カテゴリーによるマシンの勝利で、狭いマカオのコースをハイパワーマシンが爆走する様は、じつにスリル満点です。

2011年のマカオGP。ドゥカティ1098で優勝したマイケル・ラッター。手前のガードレールとの距離に注目!

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2015年のマカオGPは、11月の19〜22日に開催されます。当たり前のことですが、マン島TTより近いマカオは5時間弱のフライトで行くことができます。公道レースの興奮をライブで体感したい方は、観戦を検討してみてはいかがでしょう?