仕事の合間に、サボリでFacebookをぼんやり眺めていたら、1台のBSAバンタムがタイムラインに表示されていました。「お、2ストローク175cc単気筒のD4か・・・これスイングアーム採用していて乗り心地良いし、普段使いに良さげだよなぁ・・・」と思いつつ、タイムラインをスクロールして他のエントリーを見ようとしました・・・が、ふと、そのBSAバンタムが放つ強烈なゲテモノ臭(失礼)に体が反応し、スクロールバックして再確認してしまいました(いわゆる二度見みたいなものですね)。

21世紀のアリエルスクエア4エンジンを搭載?

本来なら1本のはずのエキゾーストパイプが、なんと4本のチャンバーに・・・。キャブレターがエンジン横についている点、リアショックが3本ある点にも注目です。

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気になってしまい、ますます仕事をサボって(クライアントの皆様、申し訳ありません)この変態カスタムのことを調べてしまいました。このオバケ・バンタムを作ったのは、英国のロイ・デービスさんという方で、そもそもはアリエル・アロー(2ストローク並列2気筒250cc)のエンジンを搭載した、リア・モノショックのBSAバンタムを作ろうと思ったそうですが、結局このようなモノが出来上がってしまったみたいです。

クラシックモーターサイクルに詳しくない方のために、一応このオバケ・バンタムの"元ネタ"となったモーターサイクルをご紹介しましょう。

こちらが車体関係の元ネタとなった、BSAバンタムD4です。ドイツのDKW RT125を範にした2ストローク単気筒を搭載するバンタムシリーズの最終型で、安価なモーターサイクルとして英国民に愛されました。

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こちらはエンジンの元ネタとなったアリエル・アローです。英国を代表する名設計者のひとり、V.ペイジが設計した空冷2ストローク並列250ccツインを搭載。ユーモラスな外観ですが、マン島TTやスラクストン500マイルなどのロードレースで活躍した事実が示すように、そのポテンシャルは高いものでした。

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キャブレターが横についたロータリーディスクバルブ方式のクランクケースなので、これは一体どう作ったのか・・・と思いましたが、これは1980年代半ばにスズキからリリースされたレーサーレプリカ、RG500のスクエア4エンジンから流用したものであることが、こちらのビデオでわかりました。

BSA Bantam Ariel Arrow RG500

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つまりRG500のクランクケースに、アリエル・アローのシリンダーまわりのパーツを組み合わせたわけですね・・・ん? ということはスクエア4? そういえばアリエルには第二次世界大戦前から戦後の1950年代まで、フラッグシップモデルとして君臨したアリエル・スクエア4というモデルがありましたね・・・。これは21世紀版のスクエア4ですね(笑)。

アリエル・スクエア4。こちらは4本エキゾーストの初期型1000ccですね。当初の戦前型はOHCの600ccでしたが、こちらはOHVのバルブトレインを採用しています。ちなみにスクエア4の生みの親は、トライアンフツインを生み出した名設計者、E.ターナーです。

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最高出力60馬力! もうほとんどビョ〜キ(by 山本カントク)

ロイさんによると、このオバケ・バンタムの最高出力は60hpだとか・・・パッと見、車体関係はディスクブレーキがフロントに着いていたり、リアショックが3本になっているくらいで、そんなに剛性をアップしているとか、そんなカンジはないのですが・・・。これで全開で走ると相当恐ろしいのではないでしょうか・・・? どんなカンジで走っているのかは、こちらのビデオでご確認ください。

Bsa Bantam RG500 Ariel Arrow

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