長いテニスの歴史の中でも、もっとも偉大なプレイヤーといえば、この人 ロジャー・フェデラーだ。
なにをもって偉大かと決めるかは人それぞれかもしれないが、数字がそれを物語る。生涯獲得勝利数においても、大会の優勝回数においても、そしてグランドスラム獲得回数においてもフェデラーはナンバーワンだ。しかもいまだ現役の彼は、その記録を自ら塗り替えつづけている。
時の流れを歩むフェデラーの腕に光るもの、それは。
栄えあるグランドスラムの中でも、別格なのはウィンブルドンだろう。テニス発祥の地、英国の伝統ある大会であり、美しい天然芝のうえで繰り広げられた死闘は、どれも歴史に刻まれる名勝負ばかりだ。
フェデラーこそはウィンブルドンにもっとも愛された選手であり、彼こそはウィンブルドンの代名詞と言える存在になった。
そのウィンブルドンの歴史を静かに歩くフェデラー。
今は歴史を振り返っていても、やがて彼自身も歴史の中で次世代のスターに振り返られる時が来る。