梅雨が来る前に、オープンカーでドライブに行こう。そういう相談をしていた私とF香だったが、「面白い車を見つけた」と彼女が急にLINEでメッセージを送ってきた。
それは「普免で乗れるオートバイ」だった。
それは、カナダのレクリエーションビークルメーカーのBRP(ボンバルディア・レクリエーショナルプロダクツ)の3輪バイク、Can-Nam Spiderだった。BRPはスノーモービルや水上バイクのメーカーだが、こんな路上用のバイク(クルマ?)を作っていたのか。私はちょっと興味を惹かれた。
Can-Nam Spyderは標準モデルのF3と、リミテッドモデルのRTがある。F3は税込1,998,000円から2,322,000円。RTは税込2,338,200円から3,088,800円だという。
もっともラグジュアリーなRTの2015年版限定バージョンでも300万ちょっとならば、確かに普通のオープンスポーツカーを買うよりも安いし、目立ち度は請け合いだ。RT2015のエンジンは直列3気筒1330ccで、パワーは115馬力。6速MTミッションとATを選べる。
「あなた、ロレンスで書いているくせにバイクの免許は持ってないでしょ?これならバイクに乗れてオープンカーにも乗れて一石二鳥でしょ?(ニヤリとした絵文字付き)」F香のメッセージは皮肉屋の彼女らしかった。
写真では安全を期してヘルメットを被っているが、法的にはかぶる必要はないと思われる。もちろん安全を考えればヘルメット着用は大事だが、自立して転倒リスクがないCan-Nam Spyderはバイクとしてのスリリングな楽しみと、オープンカーとしての快適性を両立させている。これはかなり快適な、大人の乗り物ではないか。私は、まあまあそそられていた。
でもね、とF香はまたメッセージを送ってきた。「買ったらいいと思うけど、ドライブはこれとは別のクルマにしてね。目立ちすぎるのは困るから」
・・・・まあ、そうだろうね。