予約のとれないほど有名な六本木の「旬熟成」のオープニングスタッフ中村大吾氏が独立し、3月18日広尾に「BISTORO GASTROS 29B」をオープンさせた。全国から選ばれた素材の肉を使った肉料理中心のレストラン。

肉には寝かせて生まれる価値がある。熟成肉とはじっくり寝かせること手法のことで、熟成させると肉の旨味成分である、アミノ酸、ペプチドが増し、繊維が分解されて柔らかくなるのだ。

極上の熟成肉を追求したGASTROS 29Bのメインディッシュは、「赤城牛140日熟成させた極厚ローストビーフ」。

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群馬県ブランド肉「赤城牛」をここまで厚切りにして提供する店はなかなかないだろう。贅沢な一品である。いま熟成肉ブームが密かに広がる中、ここの肉を試して見る価値は十分ありそうだ。

実は正式オープン前、プレオープンとして「GASTROS 29B」に入れたため、LAWRENCE編集部でランチタイムにお邪魔させてもらったのである。

店内のカウンターにはずらりと並んだワインセラー

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薄暗い照明で雰囲気満点の店の中、すぐ目に入ったのは綺麗に並べられたワイン。かなり本格的だ。夜のディナータイムに行くとお酒が進みそうなムードが漂っていた。

この日、熟成肉を頼みたいところではあったがランチタイムで少し軽めが良い気分であったため、今回私が注文したのは「キッシュ&熟成ソーセージ」。

サラダ スープ

メインに衝撃を受ける前に、前菜に出てきたスープがなによりも印象的だった。かぼちゃスープに似ているがなんとなく違う。今まで飲んだことがないくらい濃厚な味わい。食した後にあまりにも気になったのでスープについて伺ってみると、なんとにんじんスープであったことに衝撃を受けた。舌触りが残り、とにかく濃厚で非常に美味しかった。
私はこのスープすっかり気に入ってしまったのだ。大袈裟ではなく、個人的には今まで飲んだ中でダントツの一位だったからである。

キッシュ&熟成ソーセージ

キッシュは見た目以上の満腹感があったが重たいという感じはなく、女性が頼むにはオススメである。また自家製ソーセージは、食べた瞬間脂がはじき飛ぶくらいハリのある食感であった。

一度食べたら忘れられないと感じることができる料理に出会ったのは何年ぶりだろう。あまりの美味しさにしばらく余韻に浸ることができた。

次回は、ディナータイムに本格的な熟成肉とワインでゆっくり味わいたいと思う。