高級車の営業パーソンが靴で客のレベルを判断するというのは有名な話。
ハイグレードな男性ならば、ベルルッティの靴を履くべきである。1895年の創業以来、フランスの高級ブランドとして、紳士達の足元を飾ってきたベルルッティ、その魅力とこだわりを紹介する。
足のサイズを告げる必要はない
ベルルッティで革靴（フランス語でスーリエという）を作る場合、足のサイズを告げる必要はない。専門の熟練スタッフが足への体重のかかりかた、左右の均衡、幅、土踏まずのそり、甲の高さなど、あらゆる角度から顧客の足を観察し、判断する。
「足にぴったりと合い、しかも快適な履き心地であるスーリエだけが、エレガントである」というのがベルルッティの至言。創業以来、エレガンスと快適さを継承し、守り続け、顧客に最適なスーリエを提供していることが彼らの誇りである。
独自の染色技術、パティーヌ
ベルルッティの皮革は、パテイーヌという独自の染色技術により染め上げられる。パティーヌ染色法は門外不出であり、最高級のヴェネツィア・レザーという名の皮革に、専門のカラーリストが秘伝のオイルをたっぷりとふくませ、手作業で染め上げる。パティーヌで染め上げられたスーリエは、独自の色合いと斬新さを持ち、唯一無二の芸術品となる。
靴を磨きなさい、そして自分を磨きなさい
スーリエの輝きを保つためには、二日続けて同じ靴を履かないこと、履かないときは木製のシューキーパーを入れて休ませることはもちろん、手間をかけてメンテナンスを行わなければない。まず、柔らかい布で靴の汚れを落とし、無色のワックスを塗り、栄養を与える。そして靴の革色よりもやや明るい色の靴墨を塗り、靴を輝かせる。これは、オルガ・ベルルッティからあなたへの、大切な芸術品の輝きを失わせないためのお願いでもある。オルガはこう言っている。「靴を磨きなさい、そして自分を磨きなさい」
ピカソにも愛されたベルルッティ
パブロ・ピカソ、アリストテレス・オナシス、フランソワ・トリュフォーなど、ベルルッティの愛好家は、それぞれの分野で成功を収めた一流の人々ばかり。革、染色、デザイン、履き心地全てに優れたベルルッティ。履き手のことをどこまでも考え尽くしている、美しいスーリエに足を通せば、あなたもその魅力にとりつかれることは間違いないだろう。