すみません、ロレンスの過去記事、「BMWの二輪の歴史90年が90秒に圧縮。感動するから瞬き厳禁でお願いします。」のタイトルをパクリました。90年を90秒に圧縮・・・は語呂がいいですけど、4分35秒ってのはそもそも圧縮と言えるのか、と突っ込まれそうですが・・・。
変わらないBMWの独創的なモーターサイクルつくり
まぁそれはさておき? なかなか面白い動画ですのでぜひご覧になってください。伝統のBMWフラットツインの生みの親は、マックス・フリッツ技師ですが、彼はそもそも航空機分野の人間でした。第一次大戦後、敗戦国となったドイツは条約で航空機造りを禁止されます。では航空機以外の何かを作らないと・・・とBMWが目をつけたのがモーターサイクルでした。
そこでフリッツは、社からモーターサイクルの設計を命ぜられるのですが、航空機畑のフリッツは「あんな地べたを這う乗り物なんか作りたくないよ〜」と難色を示しました(※多分に脚色・意訳がありますが、概ねこんな感じです?)。フリッツを懐柔するため、なんとBMWはわざわざ暖炉付きの立派な彼の専用室を用意した・・・とも言われています。
フリッツが産み出したR32は、彼の「モーターサイクルエンジニアリング」に対する懐疑から生み出された作品とも言えるでしょう。当時の、煩く、信頼性が低く、オイル漏れが当たり前・・・だった数多のモーターサイクルと同じモノを作りたくなかった彼は、「そうではないモノ」としてR32を設計しました。
多くのモーターサイクルの名機誕生ストーリーは、モーターサイクルへの愛情が深く、モーターサイクリストとしても優れたエンジニアたちが登場するのが常ですが、フリッツとBMWフラットツイン誕生ストーリーはその真逆の例なのが面白いですね。ただ、フリッツの考えが正しかったことは、R32誕生以降世界中のモーターサイクリストたちからBMWフラットツインが、90年余も熱烈に支持され続けたのが何よりの証左です。直列4気筒のKシリーズを看板にする・・・という新たなポリシーを1980年代にBMWは打ち出しましたが、結局市場からの要望に応える形で1990年代には新たに「ニューフラットツイン」を作らざるを得なかったのですから・・・。
前置き長くてスミマセン・・・こちらがそのムービーです。
History BMW Motorrad
Posted by MOTO DA STRADA on 2015年5月3日