こんにちは。いよいよゴールデンウィークも近づいてきましたね♩

バイク乗りのみなさまはもちろんバイクでお出かけですよね?♡私もいつか二輪免許とったらツーリングとか行ってみたいです♩
さてさて、というわけで今日も参りましょう!今日の「教えてワード」はこちら。

DOHC

なんか元素記号みたいですね…。

「DOHC(ディーオーエイチシー)」で検索してみたらほかにも「SOHC(エスオーエイチーシー)」というワードがでてきました。

「DOHC(ディーオーエイチシー)」とは一体なんのことでしょう?

教えてロレンス編集長〜!

正しいお答え: from ロレンス編集長

はい、お答えします。

「DOHC」とはダブル・オーバーヘッド・カムシャフトという4サイクルエンジンの構造を示す略称です。

バルブの開閉方式の追求が4サイクルエンジンの歴史

4サイクルエンジンはガソリンを気化したガスを、シリンダーに吸い込んで燃焼した後、マフラーへ排気するというサイクルを繰り返すことでバイクを走らせていますが、この吸気と排気をバルブと呼ばれる弁を使って行うのが2サイクルエンジンと違う大きな特徴です。4ストロークエンジンの歴史はこのバルブによる吸気と排気を、いかに効率よく行うかを追求してきたといっても過言ではないでしょう。そしてそのバルブを開閉しているのがDOHCの名称となっている「カムシャフト」なのです。

サイド・バルブからオーバーヘッド・バルブへ

初期の4サイクルエンジンは「SV(サイド・バルブ)」エンジンといってバルブがシリンダーの横に並んでいました。これをより燃焼効率を上げるために開発されたのが、バルブをシリンダーの真上に配置した「OHV(オーバーヘッド・バルブ)」エンジンで、クランクシャフトの動力をプッシュロッドという棒で伝えてバルブを開閉する構造でした。シリンダーの横に長い2本の棒がついているのが特徴で、昔のBMWのボクサーエンジンや、ハーレーダビッドソンのエンジンの多くは今でもこの形式です。

カムシャフトをエンジンの上に配したSOHC

こうしてシリンダーの真上にバルブを配置するのがエンジンの主流となってゆきますが、さらに効率を上げるために、エンジンの下部でプッシュロッドを上げ下げしていたカムシャフトもシリンダーの上に配置した「SOHC(シングル・オーバーヘッド・カムシャフト)」エンジンが登場します。これは1本のカムシャフトで、ロッカーアームという腕を曲げたような形状のレバーを動かして、その左右にあるバルブを開閉する構造になっています。

高回転・高出力に欠かせないDOHCの登場

そしていよいよ「DOHC(ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)」エンジンが登場します。その名の通り、シリンダーの上に2本のカムシャフトを備えるエンジン形式で、左右のバルブをそれぞれ直接開閉できるため、高回転・高出力のエンジンには欠かせない構造となりました。また、4バルブや5バルブといった、より燃焼効率の高いマルチバルブにもDOHCは利点が多く、構造上シリンダーの中央にカムシャフトがあるSOHCに対して、DOHCはシリンダーの左右にカムシャフトが振り分けられるため、シリンダーのセンターにプラグを配置しやすいなどメリットが多いので、現代の高性能バイクの多くがDOHCを採用しています。

高性能が全てではないバイクのエンジン

DOHCを説明するため4サイクルエンジンの歴史をたどることになりましたが、エンジン形式として必ずしもDOHCがいいという訳ではなく、前述のようにハーレーダビッドソンは今でもOHVエンジンが主流ですし、最新の国産バイクの中にもあえてSOHCやOHVエンジンを採用しているものもあります。やはりバイクは五感で楽しむ乗り物ですから、何でもかんでも高性能がいいということではないのです。効率を重視するあまり、ギスギスして生きにくくなってしまったような現代社会にも、ある意味通じるものがあるのかもしれませんね。