1960年代のロンドン。モーターサイクルとロックにハマる若者たちは、自慢の革ジャンに身を包み、リーゼントで極め、カフェレーサーと呼ばれる当時のレーサー風にカスタムしたバイクで街を流していた。そんな彼らはロッカーと呼ばれ、モッズと並んで不良少年たちの憧れの存在になっていた。
そのロッカーの中でもずば抜けた速さを持った男、ボニー。そして彼と対立するグループのリーダー、ドトキン。彼らは命を賭けたレースで事故死するが、なぜか現代の日本に生まれ変わっていた。ただし、それぞれの愛車と合体した人車一体の姿で・・・・。
そのロッカーの中でもずば抜けた速さを持った男、ボニー。そして彼と対立するグループのリーダー、ドトキン。彼らは命を賭けたレースで事故死するが、なぜか現代の日本に生まれ変わっていた。ただし、それぞれの愛車と合体した人車一体の姿で・・・・。
ロックの神の気まぐれによってバイク人間になった男
ロックンロールを愛する中年男本木“ファッツ”ひろみが経営する鐵工所。
そのガレージに大切に保存されていた一台の古いトライアンフ。実はこのトライアンフこそ、ロックの神?の気まぐれなマジックによって、バイク人間(バイクと合体した姿)として生まれ変わったボニーなのです。
トライアンフのヘッドライトが顔になり、頭からミラーがにょーんと飛び出る描写は、バカバカしさを通り越して吹き出してしまうほどの滑稽さ。ちなみにチェーンはアキレス腱だそうですw。
数十年の刻を隔てて続く抗争の行方は??
覚醒したボニーは、ファッツことひろみの家の居候になりますが、次女の高校生リカコとそりが合わず、何かとトラブルを起こします。
そして、彼とのレースでやはり命を落としたはずのドトキンまでが、バイク人間として蘇り、ボニーとの決着を迫ってくるにあたって、物語は大活劇の様相を示していくのです。
本作は、カフェレーサー好き、革ジャン好き、ロック好きならたまらない作品だと思います。
荒唐無稽の話でありますが、わずか4巻というちょうど良い長さ(短さ?)も手伝って、疾走感のある、二人のロックとバイクの精霊のような男たちの、刻を超えた抗争が激しく展開する様は、実に爽快です。
そして、最後にボニーを憎悪し、その存在を抹消しようと挑んでいたはずのドトキンが、ボニーを讃え、二人が一つの存在へと昇華していく流れは、圧倒的な男臭さ。
思わずニヤリとしてしまう人は多いことでしょう!
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