レースは激戦を制して、I.リンティンが勝利!
カワサキ650ツインが他を圧倒するこのクラス。優勝争いはやはりカワサキ同士のバトルで、手に汗握る競争が繰り広げられました。最初の周はジェームス・ヒリアーがリードしますが、後を追うアイバン・リンティンとの差はわずか。リンティンはペースアップし、ピットに入ったときはヒリアーに2秒ほどリード。ピット作業のクイックさでリードを7秒に拡大したリンティンは、さらに逃げの体勢に入ります。そして最終的には11.781秒の差をヒリアーにつけて優勝しました。
3位はマーティン・ジェソップ(カワサキ)。4位はゲーリー・ジョンソン(CF Moto)。5位はカワサキエンジンを搭載するイタリアのパトンに乗るステファノ・ボネッティ。そして6位はダニエル・クーパー(カワサキ)でした。
日本以外のアジア圏メーカーのTT制覇の日は来るのでしょうか?
昨年のライトウェイトクラスに初挑戦した中国メーカー、CF Motoのレースチームですが、そのときはTT通算2勝の実力者であるゲーリー・ジョンソンがDNFという結果に終わりました。今年は若手有望株のクレイグ・ネーヴが加入し、決勝ではジョンソン4位、ネーヴが15位という好成績をおさめています。
チームを運営するのは、CF MotoのU.K.インポーターのWKバイクスで、チームマネージャーのマイク・ヒンクリーがチームを率いています。運営が英国勢といえど、アジアのメーカーが2年目でこれほど競争力をつけるとは、なかなか驚きの事実です。
かつて1959年にTTへ挑戦開始したホンダは、3年目の1961年にTT制覇と世界ロードレースGPタイトルを獲得しました。まぁ参戦規模ではグランプリ・エラのTTだった当時のホンダとは比較になりませんが・・・日本以外のアジアのメーカーがTTに挑戦する時代が来るとは・・・感慨深いです。
CF Motoが今後どのような記録をTTの歴史に残すことになるのか、鬼が笑いますけど来年度以降の活躍を注視していきたいです。