トラブルが発生し、初日はコース上でストップ・・・。
バルボリン・レーシング・バイ・パジェッツが持ち込んだホンダRCV213V-Sは今回の大会の目玉のひとつですが、スッターMMX500に対する注目の高さも負けてはいません。現代のスーパーバイククラス車両の主流からは外れた2ストロークV4マシンが、TT通算10勝のベテラン名ライダーのイアン・ロッカーのライディングでどのような走りをするのか? 多くの観衆がその走りを見守りました。
しかし、十分なテストをマン島入りの前に重ねたものの、やはり過酷なTTコースでの初走行がすんなりうまく行くことは幸運なことのようです。電子制御のマッピング関連のトラブルが走行中に発生し、ロッカーとMMX500はストップを強いられました。なお、ストップするまでに記録した平均時速は115.248マイル(約185.5km/h)にとどまっています。
ハッチンソンが130mphのバリアを突破! RCV+アンスティもペースアップ!
火曜日の2回目のプラクティスでは、ロッカーの記録は平均時速116.153マイル(約186.9km/h)と若干ペースアップしましたが、順位は57位と上位からは大きく置いていかれています。チームは3年がかりでTTへの挑戦を続けると公表していますが、その道のりは決して楽なものではないでしょう。
火曜日の練習走行のスーパーバイククラスの上位勢ですが、初日から絶好調のイアン・ハッチンソン(BMW)が、唯一平均時速130マイルの壁を突破して首位をキープ。平均時速130.626マイル(約210.2km/h)という成績を残しました。
2位は現役TT最多勝男のジョン・マクギネス(ホンダ)、以下、3位ピーター・ヒックマン(カワサキ)、4位コナー・カミンズ(ホンダ)、5位ディーン・ハリソン(カワサキ)といった実力者が続きました。
注目のホンダRCV213V-Sに乗るブルース・アンスティは、平均時速128.976マイル(約207.6km/h)までペースアップして6位につけています。ホンダCBR600RRで参戦しているスーパースポーツクラスでは、スーパーバイククラスを戦うライバルたちを尻目に首位のタイムを記録しているので、乗り手であるアンスティは好調みたいですね。あとは決勝を体験したことのないニューマシンのRCV213V-Sを、チームがどこまで仕上げられるか・・・に注目です。