「美女と野獣」といえばディズニーだが、本作はディズニーと全く関係がない。こちらの『美女と野獣』は、フランス映画(ドイツとの合作とのことだ)で、当然全編フランス語。
(本家ディズニーはエマ・ワトソンを起用した実写版「美女と野獣」を企画しているそうだ)
なぜこの映画を借りたか自分でも全く理解できないが、(我ながらの)このランダムさこそが「1/100の映画評」の面白さ、と自分で言っておこうw
原作であるフランス寓話を忠実に再現・・
ストーリーは、もともとの原作に忠実なのだそうだ。
過去に犯した過ちのために野獣に変えられてしまったプリンスと、彼の城に囚われの身として暮らすことになった美しい娘 ベルの愛の行方を描く。
高圧的で彼女の身も心も支配しようとする野獣に、最初は反発するものの、彼を野獣の姿に変えた秘密を知るにつれ、彼の傷ついた心を徐々に理解し始めるベル。その同情はやがて愛に代わり、互いに惹かれあっていく。
冒頭で述べたようにディズニー版も見たことがないし、そもそも原作もよく知らないうえにラブストーリー好きではない僕なので、本作を正しく評価できるかどうか心もとない。
ただ言えるのは、映像の絢爛さと美しさ、そして女優二人の好対照な美貌を純粋に楽しめば、それなりに良い映画、ということだ。
主人公ベルを演じるのはレア・セドゥ。「アデル、ブルーは熱い色」では女性同士の恋を見事に演じている演技派だし、007シリーズの次回作「007 スペクター」にもボンドガールの一人として抜擢されている、注目の女優だ。
思うに、典型的な美人ではないが、フランス女優に当てはまるコケティッシュ(coquettish)という褒め言葉が一番合いそうな女性だ。ファニーフェイスに豊満なバストは男なら誰でも惹かれるはずだ。
また、プリンスが野獣になるきっかけを作ったプリンセスを演じるのは1979年生まれのドイツ人女優のイボンヌ・カッターフィールド。彼女は本業は歌手なのだそうだが、冷静で静謐な美貌で、ベルとは対象的な魅力を放っていた。プリンセスが非業の死を遂げることでプリンスは野獣になるのだが、そのときのイボンヌは一糸まとわぬ姿を披露しており、その見事な肢体もまた、本作の隠れた見所だと思う。
最後になるが、プリンスを演じたのはヴァンサン・カッセル。フランスの名優であり、ハリウッドにも重宝されているよい俳優だ。
全体にディズニーファンなら突っ込みどころ満載だろうが、僕的にはまあまあ楽しめた。
とにかく、美女の競演を楽しむか、ディズニーとの違いに戸惑うか。その一点で評価が分かれるだろう。