75年10月の免許制度改定によって400㏄までの中型二輪免許が新設され、401㏄以上の大型二輪には運転免許試験場の限定解除試験をパスしなければ乗ることができなくなってしまう。この試験は平日の日中にしか実施されず、しかも合格率が極めて低かったため、新規に二輪免許を取るユーザーは、簡単には大型バイクに乗れなくなってしまった。当時は、今以上に大排気量車への憧れが強かった時代。必然的に中型免許上限の400㏄クラスに人気が集中し、メーカーもその開発に力を注ぐことになる。そんな状況にくさびを打った250ロードスポーツの歴史、7回目の今回はSUZUKI GSX-R250をご紹介したいと思います。
SUZUKI GSX-R250 (1987年3月)
●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●248cc●45PS/14500rpm●2.5kgm/10500rpm●138kg
●100/80-17・130-70-17●53万9000円
GSX-Rシリーズの最小排気量モデル。最後発だけあって兄弟車の長所を巧みに融合させて登場。新設計の4スト水冷マルチエンジンは力強いトルクを生み出し、クラス上限である45馬力を余裕で発揮。軽量・高剛性なボディを生かした軽快な走りは2ストマシンと互角の戦闘力を誇った。
『BATTLE IN CIRCUIT』をキャッチコピーに、「R」の血統をサーキットだけではなくストリートでも圧倒的な存在感を纏ったモデルとして登場したGSX-R250。
素直な操作性とレーサーレプリカとしてのビジュアルで、ビギナーからエキスパートまで多くの人々に受け入れられ、愛された1台となりました。
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