Moto2でのルイス・サロムの死亡事故により、予選・決勝はコースレイアウトを変更して行われたカタルーニャGPですが、MotoGPクラスはバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が勝利しました!

レース前にはコースレイアウト変更への不満を訴えたロッシですが・・・。

予選は 5位で 2列目スタートだったロッシは、予選後にコース変更への不満を訴えていました。それでもウォーミングアップ走行ではロッシが一番時計を記録。ホンダ有利というコース変更後の下馬評を覆す走りを披露しています。

このレイアウトがすごく苦しい。特に硬め選択のフロントタイヤを使用する必要があるけど、正しい手段で仕事を進めることができなかった。僕たちはすごく遅い。

決勝序盤は、チームメイトのホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)がリード。それにマルク・マルケス、ダニ・ペドロサのホンダワークスが続く展開で、ロッシは4番手をつける展開でした。しかし、レース前の不安はどこへやら。ロッシは順調にペドロサとマルケスをパスし、ロレンソを追う位置につけました。

その後、タイヤ選定をミスったのかロレンソはズルズル後退。ホンダの2台に抜かれたあと、マーベリック・ビニャーレス(スズキ)にも抜かれ、アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)に突っつかれるという苦しい展開に。そしてあろうことか、イアンノーネに追突されて両者転倒リタイア! チャンピオンシップ争いを考えると、ロレンソにとっては痛恨のノーポイントレースになってしまいました。

画像: 序盤は首位に立つも、ズルズル後退したJ.ロレンソ(#99ヤマハ)。M.マルクス(#93ホンダ)に抜かれた後も、どんどん順位を下げてしまいました。そして最後は・・・転倒でノーポイントと散々な結果に。 images.moto.it

序盤は首位に立つも、ズルズル後退したJ.ロレンソ(#99ヤマハ)。M.マルクス(#93ホンダ)に抜かれた後も、どんどん順位を下げてしまいました。そして最後は・・・転倒でノーポイントと散々な結果に。

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3位のペドロサは単独走行。優勝争いはロッシの後ろにつけるマルケスのふたりに絞られます。終盤、マルケスはしかけてロッシをパス。しかし、ロッシは冷静にマルケスの後ろにつけ、マルケスを抜き返します。その直後、両者の間には差が生まれ、そのままロッシが逃げ切りました。ロッシの決勝レースでの勝負強さと、レースマネジメント能力の高さは、衰えることを知りませんね・・・。

なお3位はペドロサ、4位ビニャーレス、5位P.エスパルガロ(ヤマハ)、6位カル・クラッチロー(ホンダ)という順位でした。

画像: 決勝はタイヤがキツいだろう・・・と予想していたロッシですが、見事難しいレースを完璧にマネジメントし、ライバルを退け勝利しました。 images.moto.it

決勝はタイヤがキツいだろう・・・と予想していたロッシですが、見事難しいレースを完璧にマネジメントし、ライバルを退け勝利しました。

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なお、決勝レース後、昨年終盤の一連の揉め事から壊滅的?に不仲だったロッシとマルケスが握手をしたことがすご〜く話題になりました! これで因縁に終止符が打たれたのかは・・・わかりませんけど(笑)、絵面としてはスポーツマンシップの美しさをたたえた、素晴らしい光景でした。

これでロレンソもノーポイントレース 2回。王者争いが混沌としてきました。

近年のMotoGPは、いかにノーポイントレースを少なくするかが、王者争いする上で大事になっています。今回の転倒リタイアで、ロッシとロレンソのノーポイントレースは 2回で並びました。今回の2位で、マルケスが125ポイントのランキング首位に立ちました。続いてロレンソが115ポイント、ロッシが103ポイントとトップ3の差が縮まり、タイトル争いが俄然面白くなりましたね。

敵地?スペインで勝利をおさめたロッシ。次戦のダッチTT(6月26日)はロッシが好きなコースですが、ここでさらに上位 2人との差を詰めるか? それともロレンソとマルケスのふたりが突き放すか? ますます加熱する2016年シーズンのMotoGPから目が離せないですね!

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