今回の記事は、私宮﨑がロレンスに寄稿した200本目の記事です。記念すべき(笑)記事ということで、元気に活躍するおじいさんライダーの話題をセレクトしました。

スピードウェイ歴60年以上!! いやはや脱帽です!!

スウェーデンのフッディンゲに住むオーレ・アーンストロムさんは、スピードウェイとアイス・スピードウェイの競技者です。大雑把にご説明しますと、スピードウェイはフラットなオーバルトラックをグルグル回るレースなのですが、アイス・スピードウェイはスパイクタイヤ付きのスピードウェイ・マシンで氷の上!でコレをやってしまうというスゴイ競技です(詳しくはこちらの過去記事ご参照ください)。

スウェーデンでは1920〜1930年代の昔からアイス・スピードウェイが盛んな地域で、数多くの名選手を輩出した国なのですが、なんと1919年生まれのオーレさんは96歳で競技歴60年以上!という筋金入りのライダーなのです。

画像: 愛車のJAP単気筒とオーレさん。なんともシブい組み合わせです! www.norwegian.com

愛車のJAP単気筒とオーレさん。なんともシブい組み合わせです!

www.norwegian.com
画像: 氷上をフルバンクで疾走するオーレさん。イン側の足を折りたたむフォームは、アイス・スピードウェイ独特のものです。 dv5lc0nz60nfv.cloudfront.net

氷上をフルバンクで疾走するオーレさん。イン側の足を折りたたむフォームは、アイス・スピードウェイ独特のものです。

dv5lc0nz60nfv.cloudfront.net
画像: 夏は通常のスピードウェイを走ります。パワフルなスピードウェイマシンを巧みにコントロール! cdn1.cdnme.se

夏は通常のスピードウェイを走ります。パワフルなスピードウェイマシンを巧みにコントロール!

cdn1.cdnme.se

素晴らしき人生! いつまでもお元気に活躍していただきたいですね!

1986年に仕事をリタイアするまでは、自分の修理工場のメカニックをしていたオーレさん。73歳の奥様、マルタさんと出会ったのは1939年ということですから、素晴らしい夫婦仲ですね。オーレさんがスピードウェイを始めたのは、結婚後の1948年。その時オーレさんは29歳だったので、年齢的には遅いキャリアのスタートと言えるでしょう。

その頃からマルタさんは、オーレさんのレース活動に帯同して、彼のレース活動に協力したとのこと。奥様の叱咤激励が競技の励みになったと、オーレさんは振り返ります。1966年はスウェーデン国内のアイス・スピードウェイ選手権3位を獲得。翌年は彼のキャリアのハイライトで、ロシアでの世界選手権のリザーブライダーに選ばれます。残念ながら彼の出番はありませんでしたが、スウェーデンチームは見事ゴールドメダルを獲得しました。

画像: ワークショップにて、愛機と共に写真におさまるオーレさん。 dv5lc0nz60nfv.cloudfront.net

ワークショップにて、愛機と共に写真におさまるオーレさん。

dv5lc0nz60nfv.cloudfront.net

その後も彼は競技を続け、今に至るわけですが、幸いにも大きな怪我をすることはなかったそうです(もちろん、皆無ではなく、それなりに怪我しているみたいですが)。そして、スピードウェイもアイス・スピードウェイも、彼にとっては純粋なホビーであり、これで収入を得ることはありません(むしろ出ていく一方とか・・・)。オーレさんとしては、コマーシャリズムとビッグマネーまみれになりつつある昨今のモータースポーツ界の傾向には、仕方ないことと理解しつつもちょっと違和感を覚えるみたいです。

画像: オーレさんのバイクは、いずれもオーレさん自身の手でカスタマイズされています。いわば彼のためにしつらえた、オーダーメードの逸品と言えるのでしょう。 dv5lc0nz60nfv.cloudfront.net

オーレさんのバイクは、いずれもオーレさん自身の手でカスタマイズされています。いわば彼のためにしつらえた、オーダーメードの逸品と言えるのでしょう。

dv5lc0nz60nfv.cloudfront.net

未だスピードウェイに対するオーレさんの情熱は、若き日のように衰えることはありません。そして、奥様のマルタさんも変わらず彼のそばに立ち、彼のレース活動をサポートし続けています。なんとも素晴らしい人生だなぁ・・・と感動してしまったのは、私だけではないでしょう。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.