インドア!極小オーバル!観客大入り!ガチンコバトル!本日ご紹介するのは、とある人気のカスタムモーターサイクルショウに併催されたイベントレースからの一幕です。世界のメインストリームから半世紀遅れ、などとも揶揄される我が国のモーター・カルチャーですが、追いつき追い越す・・・のは困難だとしても、その差を半分くらいまで詰められたなら、我々の目の黒いうちにこんなショウが実現しないでしょうか?

一度は出たい!バーtoバーで激しく競う本場インドアショートオーバル戦!

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。1/8マイル (200m) 、1/4マイル (400m) 、3/8マイル、ハーフマイル、1マイル・・・上を見ればキリがありませんが、ダートトラックライディングの醍醐味のひとつはスピードであり、より高速でターンに飛び込む "ロングトラック" の魅力には誰しもが強く惹き付けられます。

我が国のダートオーバルは、どういうわけか古来から200mくらいがスタンダードとされてきました。これはランオフエリアを含めておよそ100m x 50m (つまり5,000平米) に納まるサイズ感で、熱心な手作業と数台の作業車 (井桁の鉄骨を引きずり回す軽トラックとかブルドーザとかユンボとか) があれば、なんとか平滑な路面を生み出せる精一杯の面積なのかもしれません。公称200mのトラックを測ってみると、実は内径150mくらいしかないことがままあることはよく知られた事実です。

平滑な路面・ライダーのテクニック (基本スキルと勝負のテクニックの両方) ・整えられたマシン、といった全ての要素が高い次元でまとまらないことには、より長大なトラックでの高速ライディングを楽しむことはなかなか困難ですが、かたや極小オーバルでの勝負事は、たとえば少ないレースの経験値を度胸でカバー、といったように、弱点を他の要素で補うことも "比較的" 容易であり、絶対的な速度域は低いながらも白熱したバトルを実現することが可能となります。

画像: Flat Out Friday | Vintage Main - Indoor Flat Track Racing youtu.be

Flat Out Friday | Vintage Main - Indoor Flat Track Racing

youtu.be

この動画のインドア・コンクリートオーバルは、おそらく1周100m以下。わずか10秒弱で周回し勝敗を競うことになります。摩擦抵抗を高めるため床にはコーラシロップ (つまり濃厚な砂糖水) を撒いて完全に乾かしベタベタにしているのが伝統的な特徴です。床面保護のため鉄スリッパーは使用せず、左足裏には古びたカーペットやダクトテープを巻き付けてその代用とします。

プロレベルの戦いでは、それこそ前走者のインに5センチの隙間があればすかさずそこに前輪をねじ込み・・・タイヤ幅って15センチくらいありますけどね・・・、やむを得ない接触 (衝突ではなく "触れ合い" です) で相手のラインを乱す格闘技さながらの激しい攻防が見られますが、ストレートに6台並んで2列スタートできる程度のスペースがあれば、アマチュアレベルではそこそこ安全に、クリーンなレースが展開することでしょう。オーバーテイクは容易ではありませんが、それはロングトラックとて同様です。

この狭さで実現可能な2輪スピード種目って、実は超優良コンテンツでは?

競技の特性上、排気音量が大きく、短距離の周回コースで全開全閉を繰り返すことでさらに耳障りな騒音を生み出すダートトラックレーシング (当の本人たちにとっては子守唄みたいなものですが) 。近い将来ダートトラッカーへと転用可能な各種の電動コンペティションマシンが市場に出てくれば、様々な場面で活動の幅が広がるであろうことは自明の理ですが、加えて2輪スピード種目中、おそらくもっとも狭いスペースで競うことができる、という点もまた、我々にとって大いなる武器となることでしょう。

今はまだ450ccや600ccの爆発的なトルク感が・・・とか100ccの扱いやすさが・・・とか拘っちゃいますけど、100馬力相当の電気の力で100mくらいのオーバルをビュンビュン (無音で!) 走れたら、なんか次の扉だって開いちゃう気がするんですよねー。ICE (内燃機関) 搭載車も当然置いてきぼりにはできないし、そのあたりの共存が今後のテーマになっていくのかな、などと考え中です。

ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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