伝統のモーターサイクルイベント "デイトナ・バイクウィーク" に合わせ、3月12・13日のWヘッダーで幕を開けた今年の本場最高峰プロダートトラックレースシリーズ・AFT: アメリカンフラットトラック。様々な思惑の交錯する中、"隔離されたインディアンFTR750ワンメイククラス" となりつつあるプレミアカテゴリー "ミッション・スーパーツインズ" を尻目に気勢を上げたのは・・・?

寂しくも12台のスーパーツインズ、資金力の差は明白な450クラス・・・

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。某映画の世界なら "なんだかイヤな予感がするぞ・・・?" とか誰かが言い出したら、まぁだいたい的中するものですが、開幕直前の下馬評どおり、AFTトップカテゴリー "ミッション・スーパーツインズ" の参加台数は12台。6台 x 2列目のグリッドまでしか埋まらない、なんとも寂しいものでした。

ちなみに今年の同クラス・タイトルスポンサー "ミッション・フーズ" は、トルティーヤの皮やチップス、サルサソースなど "テックス・メックス製品" を主力アイテムとするテキサス州の加工食品メイカー。ジャレッド・ミースの個人スポンサーとしても、今期から3年契約を結んだばかりです。

画像: 久々ダートトラックシーンのサポートに復帰したコービンシート、モンスターエナジーやミッションフーズも然り、ジャレッド・ミースのスポンサー獲得スキルって相当お高いんじゃないでしょうか。ねぇブライアン?

久々ダートトラックシーンのサポートに復帰したコービンシート、モンスターエナジーやミッションフーズも然り、ジャレッド・ミースのスポンサー獲得スキルって相当お高いんじゃないでしょうか。ねぇブライアン?

インディアン・サテライトチーム待遇となるも、マイル戦を中心に据えスポット参戦を予定するブライアン・スミスや、ハーレーダビッドソンXR750でAFT最後の勝ち星を上げたジェフリー・カーヴァーなど有力選手の姿が見えないことも気がかりですが、本戦参加の12人の内訳 (インディアン10台・ヤマハMT-07 1台・ハーレーXG750R 1台) から考えれば、同クラスを "FTR750ワンメイク化" してお飾りのエキシビションクラスに追いやろうとする企み?は、着々と進行していると言えるでしょう。

画像: 寂しくも12台のスーパーツインズ、資金力の差は明白な450クラス・・・

新たに (motoGP下位カテゴリよろしく) 年齢上限制を取り入れ、今後若手のプロ登竜門として明確な位置づけがなされていくことになる、単気筒450ccの "AFTシングルス" クラスでは、日本製4メイカーとKTM・ハスクヴァーナの6ブランド、全34台がエントリー。決勝はフルグリッド17人 (あれ?計算合わないかな?) による白熱したレース展開となりましたが、ライダーの資質に加え資金力に勝るチームが着実に上位を占める、まぁ当然なんですけど安定感のある結果がもたらされました。

完全に策にハマってるけどプロダクションツインズは面白くなりそうかも?

昨シーズンのクラス王者、ジェームズ・リスポリが、この開幕Wヘッダーからスーパーツインズカテゴリーに鞍替えしたため、ディフェンディングチャンピオン不在となった市販車エンジン改造クラス "プロダクションツインズ" では、カワサキ7・ヤマハ4・ハーレーダビッドソン4・トライアンフ1・ロイヤルエンフィールド1というバラエティに富んだ全17台がエントリー。

そのうち出走を取り止めたトライアンフボンネビル (パイロットのロニー・ジョーンズ60歳!はエキシビション開催のブルタコアストロカップのみに的を絞ってWヘッダー連勝!) を除く16台がそのまま決勝まで駒を進める展開の、ショウとしては正直ギリギリの台数でしたが、一昨年クラスチャンピオンのコリー・テクスター、カリフォルニアの実力派チャド・コース、AFTシングルスで年間優勝経験ありのダン・ブロムリー、波乱のプロフィール (敢えて詳しくは書きませんけど、まぁ・・・ハッパ系若気の至り?) のダルトン・ゴーティエなど、選手層の厚さが魅力のひとつとなりそうです。

画像: 65コリー・テクスター (33歳) と49チャド・コース (30歳) はどちらもプロ生活10数年で最早ベテランの域。

65コリー・テクスター (33歳) と49チャド・コース (30歳) はどちらもプロ生活10数年で最早ベテランの域。

筆者が今期注目したいのは、開幕Wヘッダーでそれぞれ一勝ずつを獲得したこちらのコリーとチャドが、今後新たなプレミアクラスとなっていく (かもしれない?) プロダクションツインズで、どのようにシーズンを戦っていくのか、というところ。どちらのライダーも10代でのプロデビューから今日までずっと気になる感じで見守ってきたんですけど、実際会って話しても利発で好感度の極めて高いライダーですし、またトラック外でのプレゼン能力にも長けた、いわば新世代といえる存在です。

2人のような若い?豊かな才能がある限り、拝金主義のmotoGPラバー、AFTがこの先もどんなに迷走しようとも、あちらの伝統的なシーンの本質は護られていくだろうなぁ、と思わせてくれます。

彼らの今シーズンの活躍に期待しつつ、
また次週金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

画像: 完全に策にハマってるけどプロダクションツインズは面白くなりそうかも?
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