2020年12月23日に販売が開始された3代目(E13型)日産ノートが好調な受注を見せている。発売後約1カ月が経過した2021年2月1日時点で、月間販売目標の2.5倍となる2万台の受注を記録。2021年1月の販売台数は7532台となっているが、全車「e-POWER」搭載となり、実際は生産が追いつかない状況となっている。コンパクトカーとしてノートはどのように魅力を高めたのか。従来モデルと比較しながらその内容を見てみよう。

よりパワフルになると同時に、静粛性も向上

2020年5月、日産は「最適化」と「選択と集中」をコアとした事業構造改革「Nissan NEXT」を発表したが、その改革の一翼を担う重要なモデルとなるのが、今回スポットライトを当てる新型ノートだ。

ノートは日産を代表するコンパクトカー。2005年1月の初代登場以来、2020年10月末までの15年間で累計約146万台を販売。2012年9月デビューの2代目は2017年から19年まで3年連続で国内コンパクトカー販売台数1位を獲得して話題となった。さらに2018年の登録車販売台数ナンバー1となるなど、その実績は数字にも現れている。

そんなノートは2020年11月に3代目(E13型)に進化しているが、果たしてどこがどのように変わったのか。今回は2020年11月24日にフルモデルチェンジ、12月23日より発売がスタートした3代目ノートの「X」(2WD)と、2代目(E12型)デビューの4年後の2016年11月に行われたマイナーチェンジで登場した「e-POWER X」(2WD)を比較してみたい。

画像: フロントのVモーショングリルは、新型になって最新の力強いデザインに進化。横長のシグネチャーLEDランプを搭載し、ヘッドランプは特徴的なブーメラン形状となった。

フロントのVモーショングリルは、新型になって最新の力強いデザインに進化。横長のシグネチャーLEDランプを搭載し、ヘッドランプは特徴的なブーメラン形状となった。

まず気になったのは新型ノートのグレード名に「e-POWER」の表記がないこと。その理由は、「F」「S」「X」の3グレードすべてが「e-POWER」搭載車で、あえてネーミングを追加する必要がなくなったからだ。

先代ではガソリンエンジン主体の中での追加ラインアップだったため、「e-POWER」搭載車であることを示すため、「e-POWER S」「e-POWER X」「e-POWER MEDALIST」の3モデル(2WD)として登場したというわけだ。ちなみに2016年11月当時の「e-POWER」モデルの車両価格は177万2280円〜224万4240円だった。

新型 日産 ノート (3代目E13型)ラインアップ※2020年11月24日発表時

X:218万6800円
S:202万9500円
F:205万4800円
X FOUR:244万5300円
S FOUR:228万8000円

日産 ノート (2代目 E12型)ラインアップ ※2016年11月2日e-Power追加発表時

e-POWER S:177万2280円
e-POWER X:195万9120円
e-POWER メダリスト:224万4240円
S:139万3200円
X:149万5800円
メダリストX:162万7560円
X FOUR:171万1800円
メダリストX FOUR:184万3560円
X DIG-S:173万8800円
メダリスト:198万5040円

ここで改めてノートのキーワードとなる「e-Power」を簡単におさらいすると、車両に搭載したガソリンエンジンで発電し、その電力を使ってモーターで走行するシリーズ式のハイブリッドということ。あえて外部充電は行うシステムは搭載していない。

エンジンで発電する以外は電気自動車と同じなので、スムーズで力強い加速感や静粛性が特徴。またTVCMでも謳われていたアクセルペダルの踏み戻しだけでクルマの加減速が行える「e-POWER Drive」など、新感覚のドライブが楽しめる。

この「e-POWER」を初めて搭載したのが2代目ノートだった。モーターは最高出力109ps/3008-10000rpm、最大トルク254Nm/0−3008rpmのパワーを発揮した。発電用のエンジンは1.2L 直3 DOHCのHR12DE型、最高出力79ps、最大トルク103Nmの無鉛レギュラーガソリン仕様で、タンク容量は35L。JC08モード燃費は34.0km/Lとなっている。

一方、新型ノートはモーターとインバーターを刷新した第2世代の「e-POWER」を搭載。モーターは最高出力116ps/2900−10341rpm、最大トルク280Nm/0−2900rpmと、よりパワフルかつ爽快な発進加速や中高速域からの力強い追い越し加速を実現している。発電用のエンジンは同じHR12DE型エンジンながら、最高出力82ps、最大トルク103Nmとして発電能力を向上させるとともに、音や振動を抑えて上質感を出している。

実際に新型ノートに試乗してみると、0→100km/h加速などはちょっとしたスポーツカー並みで、アクセルオフでの減速がスムーズになったのが確認できる。また、新型ノート XのJC08モード燃費は34.8km/Lにとどまるが、車両重量が2代目のXに近い「F」グレード(1190kg)ではJC08モード燃費38.2km/Lをマークしていることを付け加えておく。

画像: 新型ノートは新世代プラットフォームを採用しているが、ボディ寸法に大きな変化はない。全幅、全高は変わらず、全長は55mm短くなった。

新型ノートは新世代プラットフォームを採用しているが、ボディ寸法に大きな変化はない。全幅、全高は変わらず、全長は55mm短くなった。

ボディサイズを比べてみよう。

先代2代目ノートのボディサイズは全長4100✕全幅1695✕全高1520mmで、ホイールベース2600mm、車両重量1170kg。新型は全長4045✕全幅1695✕全高1505mm、ホイールベース2580mm、車両重量1220kgと、先代と比べると少しコンパクトになった。これにより最小回転半径は5.2mから4.9mへと扱いやすさを向上させている。

画像: 日産 ノート (2代目 E12型)ラインアップ ※2016年11月2日e-Power追加発表時

さらに3代目では先進運転支援システムも大きく進化させている。新型には「プロパイロット」(高速道路上で同一車線走行時に運転操作をサポート)をコンパクトカーとして初搭載したほか、日産初となるナビリンク機能を備え、システムが制限速度の変化に伴う設定速度の切り替えやカーブの大きさに応じた減速を支援するなどドライバーをアシストし、より安全・快適なドライブを実現させている。

2020年12月23日の新型モデルの発売に合わせ、リアに前型の約14倍の駆動力を発生する50kWのモーターを採用した本格電動4輪駆動システムを搭載する「e-POWER 4WD」も発表、2020年度内に発売が開始されることも明らかになった。価格は「S FOUR」が228万8000円、「X FOUR」が244万5300円とアナウンスされている。(文:丸山佳彦)

新型 日産 ノート X 主要諸元

●全長×全幅×全高:4045×1695×1520mm
●ホイールベース:2580mm
●車両重量:1220kg
●パワートレーン:モーター
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:85kW(116ps)/2900-10341rpm
●モーター最大トルク:280Nm/0−2900rpm
●発電用エンジン:直3DOHC
●排気量:1198cc
●最高出力:60kW(82ps)/6000rpm
●最大トルク:103Nm/4800rpm
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量: レギュラー・36L
●WLTCモード燃費:28.4km/L
●JC08モードモード燃費:34.8km/L
●タイヤサイズ:185/60R16
●車両価格(税込):218万6800円

日産 ノート e-POWER X 主要諸元(2016年)

●全長×全幅×全高:4100×1695×1520mm
●ホイールベース:2600mm
●車両重量:1210kg
●パワートレーン:モーター
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:80kW(109ps)/3008-10000rpm
●モーター最大トルク:254Nm/0−3008rpm
●発電用エンジン:直3DOHC
●排気量:1198cc
●最高出力:58kW(79ps)/5400rpm
●最大トルク:103Nm/3600-5200rpm
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量: レギュラー・35L
●JC08モードモード燃費:34.0km/L
●タイヤサイズ:185/65R15
●車両価格(税込):195万9120円(2016年当時)

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.