1974年にデビュー以来、コンパクトFF車のベンチマークであり続けるフォルクスワーゲン ゴルフ。日本でも間もなく8代目となる新型が発表されるが、その前に初代から現行型までのゴルフを振り返ってみたい。今回は、4代目ゴルフのバリエーションについて語ろう。

ゴルフ4はグループ内の他ブランドにも「兄弟」を展開した

画像: セダン版のボーラはゴルフと違うフロントマスクが与えられた。ワゴンも存在したが、後部のつくりはゴルフワゴンと共通だった。

セダン版のボーラはゴルフと違うフロントマスクが与えられた。ワゴンも存在したが、後部のつくりはゴルフワゴンと共通だった。

ゴルフ4は、とくにバリエーションは多くなかったが、兄弟といえるモデルは飛躍的に増えていた。フォルクスワーゲン グループのプラットフォーム戦略で、シャシを共用するモデルが一気に拡大したからだ。フォルクスワーゲンのほかに、アウディ、セアト、シュコダに、ゴルフ4と同じ「A4」と称するプラットフォームのモデルが用意された。ちなみにアウディでは、A3とTTが兄弟だった。

同じフォルクスワーゲン ブランド内での「兄弟」は、まだ多くはなく、ニュービートルとボーラだけだった。ボーラは、ゴルフの3BOXセダン バージョンであり、ジェッタ、ヴェントの後継に相当した。

ただ、今まではリアドアまで共通で、その後ろにトランクを継ぎ足しただけだったが、ボーラはBピラーより後方のルーフラインを変えたうえ、フロントマスクも独自のスラントノーズのものにするなど、セダンとして優美に見えるクルマになっていた。この変化は、フォルクスワーゲン ブランドのプレミアム化の一環といえるもので、ボーラはBMWのセダンなどに対抗することを意識したといわれる。

ゴルフ4では、3代目に引き続き、ワゴンのヴァリアントが設定されたほか、カブリオレもつくられている。ただ、このカブリオレはゴルフ3 カブリオレのフロントマスクなどをゴルフ4のデザインに改変しただけのものだった。

高性能モデルにも少し変化があった。ゴルフ4では、かつてのゴルフにあったモータースポーツ活動が目立たなくなり、スポーティ志向がやや停滞していた。とくにGTIは、歴代ゴルフとしてはいちばん軽く扱われていたというか、特別感のない存在になっていた。まず第一に、外観が控えめだった。歴代GTIで唯一、トレードマークであるグリルの赤いアクセントのラインが廃止され、GTIのロゴさえも付けていないことがあった。通常モデルと区別がつきにくく、あたかも4代目ゴルフの「虚飾を徹底的に排する」というデザイン哲学を厳守しているかのようであった。

エンジンの面でもGTIの特別感は薄まっていた。搭載できるエンジンは複数あり、ほかのグレードでも同じエンジンを共用していた。ようするに、サスペンションチューニングなどの装備によって、「GTI」というパッケージが設定されているようなイメージである。たとえば日本ではGTXというグレードがGTIと同じエンジンで、ATなどを装備したGTIのラグジュアリー版というような仕立てになっていた。

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