2020年の話題作「TENET テネット」が、早くも4K UHD&ブルーレイでリリースされます。本作の日本語吹替版にて名もなき男役(ジョン・デヴィッド・ワシントン)を務めた田村真さんへのインタビューをご紹介します。(文・タナカシノブ/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:Photo by Tsukasa Kubota

時間遡行に関して時間と人物と状況を書き込んだ表を自分で作りました

画像1: Photo by Tsukasa Kubota
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田村真

1975年4月11日、富山県出身。舞台を中心に活動後、2009年に声優デビュー。洋画や海外ドラマの吹替を中心に幅広く活躍している。主な出演作は「ブラックパンサー」のチャドウィック・ボーズマン、「悪魔はいつもそこに」のビル・スカルスガルドほか。

──『TENET テネット』を初めて観たときの感想を教えてください。

「時間遡行が始まるあたりから脳ミソをフル回転しても“うーん”と考えてしまう印象はありましたが、前半のテロのシーンから一気に心を掴まれ、映画の世界に入り込むことができました。スパイ映画としてもすごく面白く、音楽も興奮を煽る感じの作品だと思いました」

── 台本の文字だけでストーリーのイメージを掴むのは難しかったのではないでしょうか。

画像1: Tenet (C) 2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
Tenet (C) 2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

「ト書きの説明もあり、時間遡行に関しては、自分で表を作りました。時間と人物と状況を書き込み、いろいろ考えながら台本を読んだ後に試写で作品を拝見したのですが、流れが頭に入っていても“わからない”と感じる部分はありました。他の作品にはない難しさを感じました」

── 声をあてるうえで感じた難しさを教えてください。

「収録時はセキュリティが厳しく、限られた映像のみで、人物しかわからない状態でした。背景がわからないので、映像で説明をしているシーンなのに、実は何が起きているのか分からないという。

極端にいうと、視線の先に誰がいるのか、誰に向かって喋っているのかが分からない。セリフと表情だけを頼りに、音を忠実に再現するという作業でした」

── 田村さんから見たジョン・デヴィッド・ワシントンの魅力とは?

画像2: Tenet (C) 2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
Tenet (C) 2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

「かなりの訓練を積んだ超一流の特殊工作員で兵士という役を、肩に一切力を入れずに演じているところがすごいと思いました。気負うところも、セリフを決めるところもなく、とても穏やかで柔らかい。

なのに、無骨さもあり、目も凛々しくて、ミステリアスな雰囲気も漂っている、そんなところに魅力を感じたので、決めない、作らない、気負わないことを意識して、声の穏やかさ、柔らかさを表現しました」

── クリストファー・ノーラン史上、最も難解な作品とされる本作。作品を理解するうえでも、日本語吹替版への期待が高まっています。

「文字数制限のある字幕版より日本語吹替版の方が情報量は圧倒的に多いので、理解度は上がると思います。原音を超えない、負けない、同じものにする、を意識して忠実な再現にこだわりました。

僕自身の感情など、作品の理解を邪魔するようなものは極力のせず、音としての聞き取りやすさを求めたので、説明も理解しやすくなっていると思います」

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