Lawrenceが独断と偏見? で選んだ、2020年の2輪業界にまつわる10大ニュース(順不同)。COVID-19感染拡大により、人々の暮らしぶりが大きく変化した2020年。公共交通機関以外の移動手段として、そして人との接触が避けられる趣味の乗り物として、2輪車が人気・・・というニュースを耳にした人も多いのでは? 今回は、そんなCOVID-19と2輪の2020年・・・を振り返ります。

"3密"を避けたい心理が、2輪車の需要増に結びついた!?

日本では公共交通機関がCOVID-19感染拡大の原因となっている・・・という報道はあまり耳にしませんが、不特定多数の人が利用する公共交通機関を利用することを、「怖い」と感じる人は多いみたいです・・・。

その証左といえるニュースを、日刊自動車新聞が10月10日に紹介しています。

国内二輪車市場、コロナ下でも健闘 軽二輪は大幅伸長

二輪車の需要が堅調だ。日本自動車工業会(豊田章男会長)が発表した7~9月の出荷台数は9万5107台で前年同期比0・5%減にとどめた。原付は落ち込んだものの、軽二輪車(126~250cc)は大きく伸びた。
前年同期が消費税増税前の駆け込み需要で高水準だったことに加え、コロナ禍の感染拡大で国内消費が低迷したものの、四輪車と比べて落ち込みは限定的だった。新商品効果もあるものの、「3密」を避けて移動したいというニーズの拡大も販売を下支えする追い風になったとみられる。

報道によると、COVID-19パンデミックに対する緊急事態宣言などの影響で販売店への来客減少、そして工場の稼働停滞もあって4月、5月の新車出荷台数が落ち込んだものの、7月からは回復基調に転じている・・・とのことです。

そして軽二輪クラス以外は前年比減なれど、軽二輪クラスは同41.5%増と絶好調でした! 昨今の軽二輪クラスの新車販売の好調は、ヤマハのセローのファイナルエディション、ホンダのADV150やレブル250などの新商品効果が高かった・・・と分析しています。

画像: 1985年の初代モデルから35年間、オフロードファン以外からも多くの支持を受けたデュアルパーパス車のロングセラーがヤマハのセローシリーズです。2020年1月15日発売の「YAMAHA SEROW250 FINAL EDITION」が、"ひとまず?" のシリーズ最終モデルとなりました・・・。 www.yamaha-motor.co.jp

1985年の初代モデルから35年間、オフロードファン以外からも多くの支持を受けたデュアルパーパス車のロングセラーがヤマハのセローシリーズです。2020年1月15日発売の「YAMAHA SEROW250 FINAL EDITION」が、"ひとまず?" のシリーズ最終モデルとなりました・・・。

www.yamaha-motor.co.jp

また複数の報道では、新車だけでなく中古2輪車の需要が上がっていること、Uber Eatsなどの宅配用移動手段としての需要が2輪車・3輪車の販売増に結びついていること、などが報じられています。そして「実用の足」としてだけの需要ではなく、COVID-19パンデミック期の余暇の過ごし方としてバイクの魅力が見直されている・・・という報道もありました。

この傾向は日本だけではなく、アメリカやオーストラリアなどの諸外国でも、バイクの売り上げがアップしていると日経新聞などの複数のメディアが報道しています。一向に収束に向かわないCOVID-19パンデミックは忌々しい厄災に他ならないですが、このように"密"にならずに移動を楽しめるバイクの良さが評価されることは、バイクファン的には喜ばしい傾向ですね。

一方で心配なのは、事故増を伝える報道の数々です・・・

バイクに乗る人が増えること、そしてそれらの人々がバイクに乗る時間が増えることは、2輪業界的にはとても嬉しい傾向ではありますが、一方では残念なことにCOVID-19パンデミック期の2020年の日本で、2輪の利用増に伴う2輪交通事故が増えていることを報じるニュースも多いです・・・。

警視庁によると、21日現在、都内の事故件数は2万4766件(前年同期比4862件減)。負傷者数は2万7857人(同5873人減)。ともに大幅に減少する一方で、死者数は逆に増えている。
 特に目立つのが、オートバイやミニバイクに乗車中の事故による死者で、前年同期比14人増の40人に上る。コロナ禍で「密」を避けようとオートバイなどの免許を取ったり、ペーパードライバーが久しぶりに乗るケースが増えている。また交通量が減ってスピードが出やすくなり、致命的な事故が増えたとみられている。

なお8月25日の 東京新聞の報道によると、緊急事態宣言明け以降、2輪免許取得を希望する人が増加しているとのことです。このことも喜ばしい傾向ではありますが、バイクを楽しむ人が増えたことに比例して、2輪事故が増えたという悪い評判が定着することは避けたいです。

最近の感染拡大により、全国の医療機関が多くの感染者治療に四苦八苦している今、バイクに乗って交通事故に遭うことは医療従事者の人々に多大な迷惑をかけるだけでなく、救急救命に即時対応されないことで迅速に十分な治療を受けられないという、自分自身の危機に直結する可能性もあります・・・。ともあれCOVID-19パンデミックの状況が続く限り、2輪車に乗るときは"絶対の安全はない"という当たり前の大原則を、平時以上に強く意識することを心がけたいですね!

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.