2008年、ビッグマイナーチェンジを受けたメルセデス・ベンツSLは、目を見張る充実した内容となっていた。ダイレクトステアシステム、SL63AMG、AMGスピードシフトMCTの設定など、見所もたっぷり。ここではアメリカ・カリフォルニアで行われた国際試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2008年6月号より)

まるでフルモデルチェンジのようなフロントマスクの大改造

「ニュージェネレーションSL」、デビュー以来6年半でビッグマイナーチェンジが施された最新のSLクラスを、生みの親であるメルセデス・ベンツではこう呼称する。1954年に初代モデルがリリースされたSLは、以来半世紀プラスという間に、トータルおよそ63万台のセールスを記録。そのうちR230型と称される、現行モデルの販売はすでに14万台。これは1989年から2001年という12年半の間に20万5000台を売った先代のR129型の勢いをも凌ぐ歴代最速記録であるという。

おそらくは、現行型のライフサイクル中では最初で最後になるであろう今回のビッグマイナーチェンジの大きなメニューは、まずフロントセクションの大改造にあったことは一目瞭然。一見「まるでフルモデルチェンジではないのか」と見紛うほどのイメージチェンジは、これまでのメルセデス・ベンツ車のフェイスリフトの中にあっても最大級のものと言って良いだろう。

CクラスやCLクラスなど、昨今デビューの各モデルとイメージのすり合わせを行ったかのような新しいSLの顔付きは、実はフード上に出現したパワードームやサイドのエアアウトレットなどの造形が「往年のメルセデスのスポーツカーのエレメントにインスパイアを受けたもの」であるとも言う。もっとも、従来型に対してここまで一気にイメージを変えてしまうと、「自分は丸型4灯式ライトをアイキャッチャーとしたこれまでのモデルの方が好みだった」という声が挙がることも必至ではあろうが⋯⋯。

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