音楽ユニット“TOKYO NO.1 SOUL SET”の渡辺俊美が手掛けたエッセイ「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」が井ノ原快彦と道枝駿佑の共演で『461個のおべんとう』として11月6日に公開される。本作の音楽も担当した渡辺に、お弁当の思い出や好きな映画監督などについて聞いた。(文・奥村百恵、撮影・久保田司)

お弁当には色々なおかずが詰まっているけれど、
息子に作ったお弁当には色々な想いが詰まっています

ーー完成した本作をご覧になった感想からお聞かせ頂けますか。

「一番印象に残ったのが、一樹が福島に帰省した時に倍賞千恵子さん演じる母親から“色んなものを食べるということはそれだけ世界も広がるってこと”と言われるシーン。この言葉を聞いて自分がお弁当を作った意味が初めてわかった気がしたんですよね。というのも、お弁当には色んなおかずが詰まっていますが、僕が息子に作ったお弁当には彼に対する色んな想いが沢山詰まっていたと思うんです。今回映画にして頂いたことで改めて実感できたので、良かったなと思いました」

ーー福島のシーンは一樹が“食”を大事にする理由が詰まっていたようにも感じました。

「劇中で多くは語られていませんが、一樹は僕と同じ福島出身で、2011年の東日本大震災を経験したことで食を大切にする気持ちがより深まったと思うんです。だからこそ息子がお弁当を捨てるシーンは厳しく注意をする。そこで父子の絆が深まったように感じました。言葉で説明しなくてもああいった描写でそれが伝わる良いシーンだなとグッときました」

画像: お弁当には色々なおかずが詰まっているけれど、 息子に作ったお弁当には色々な想いが詰まっています

ーー渡辺さんは音楽も担当されていて、オリジナル曲も提供されていますよね。主題歌『Lookin’4』に込めた想いをお聞かせ頂けますか。

「TOKYO No.1 SOUL SETを活動休止してソロ活動を始動する時に、初めて作詞に挑戦したのが『Lookin’4』なんです。当時は1999年という時代感もあって色んな問題提起を投げかけるような曲を歌おうかと考えたりもしたのですが(笑)、結局は好きな人を思って歌詞を書きたいという気持ちになって。それで息子への思いを込めて『Lookin’4』の歌詞を書きました。一生歌える曲になったと思います」

ーー渡辺さんが歌ってらっしゃるバージョンも聴かせて頂いたのですがとても素敵でした。

「ありがとうございます。でも実は最近、井ノ原さんに寄せて歌っているんです(笑)。彼の節回しが凄く良いなと思ったので、もう一回レコーディングし直そうかななんて思いました(笑)」

ーー井ノ原さんの演奏シーンに関して何かアドバイスなどはされたのでしょうか?

「おそらくライブなどの音楽シーンは通常のお芝居とは違って緊張したりもするので、井ノ原さんがなるべく不安にならないように“大丈夫ですよ”としか言わなかったです(笑)。もともとギターが上手な方ですし、変にアドバイスすると余計なことを考えてしまうかなと思ったんですよね。現場でも井ノ原さんらしい演奏をされていたので、何も言うことはなかったです」

ーー虹輝を演じた道枝さんの印象もお聞かせ頂けますか。

「初めて会った時に小沢健二くんよりも透明感がある子だなと思いました(笑)。というのは冗談ですが、持って生まれた王子様のような品のある外見プラス、ご本人の努力次第でいくらでも伸びる可能性がある方だと思うので、今後の活躍が凄く楽しみです」

お弁当は誰かのために作るからおいしくなる。
自分のためには手間ひまかけません(笑)!

ーー『461個のおべんとう』は観たあとに心が温まる素敵な作品ですが、渡辺さんにとっての心が温まる映画、または好きな家族映画を教えて頂けますか。

「好きな家族映画で言うと、『ゴッドファーザー』シリーズがパッと思い浮かびます。若い頃や結婚したての頃、そして子供ができた時や自分がおじいちゃんになった時など、自分がどのタイミングで観るかで感じ方が変わる映画ではないかなと。定期的に見返したくなる作品です」

画像: お弁当は誰かのために作るからおいしくなる。 自分のためには手間ひまかけません(笑)!

ーー本作を観てお弁当作りに挑戦してみようと思う人もいるかと思いますが、初心者にオススメの簡単なおかずを1品教えて頂けますか。

「基本は卵焼きですが、卵は焦げちゃうからいきなりは難しいかも……。でも新たなものに挑戦するという意識ですよね。想いを込めれば冷凍ものでもいいと思うんです。奥さんとか娘や息子、知人、誰かに想いを寄せるということが一歩なんじゃないですかね。誰かのために作るから美味しくなる。僕は早くご飯を食べて次のことをやりたいので、自分のためには手間ひまかけません(笑)。そういった意味では、いま毎日お弁当も夕食もほぼ作ってますが、美味しく作れています」

ーーでは最後に好きな映画監督を教えて頂けますか。

「ウディ・アレン監督は好きすぎて会いに行ったことがあります。彼はWoody Allen and his New Orleans Jazz Bandというバンドでクラリネット奏者としてニューヨークのホテル“カーライル”で毎週月曜日にライブをしていて、確か2002年か2003年だったと思うんですけどライブのチケットを予約して観に行きました。注文できる飲み物がドンペリしかなくて驚きましたが(笑)、テーブルに僕の名前入りのカードが置いてあって嬉しくてウディにサインをしてもらいました。彼の作品は欠かさず観ています。ほかにはマーティン・スコセッシとジム・ジャームッシュ。ウディ・アレン含め、この3人の個性は突出してますよね。スコセッシは音楽が大きいところも好きですね。あとスパイク・リー監督も好き。実はリー監督には4回会ってて、90年代だったかな? 彼のTシャツが欲しくて、ニューヨークのスパイク・リーの事務所に行ったんですよ。そしたらご本人がいました。その時は『モ'・ベター・ブルース』の撮影が終わった頃だったかと。本当に映画はずっと好きで観てますね」

渡辺俊美 Toshimi Watanabe

1966年12月6日生まれ、福島県出身。今年結成30周年を迎えた“TOKYO NO.1 SOUL SET”でボーカル&ギターを担当。並行してソロユニット“THE ZOOT16”や福島県出身のアーティストらで結成したバンド“猪苗代湖ズ”としても活躍中。

画像1: 11月6日公開!映画『461個のおべんとう』原作&音楽 渡辺俊美インタビュー

Q:好きなハリウッド俳優は?

A:ソフィー・マルソー
『ラ・ブーム』という映画の彼女が本当に可愛くて大好きで、昔からファンなんです。小学校の頃は下敷きにキッスのジーン・シモンズとソフィー・マルソーの写真を挟んでいました(笑)。

画像2: 11月6日公開!映画『461個のおべんとう』原作&音楽 渡辺俊美インタビュー

11月6日(金)公開「461個のおべんとう」
配給:東映

監督・脚本:兼重 淳|原作・音楽:渡辺俊美
出演:井ノ原快彦、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、森七菜、若林時英、工藤遥、阿部純子、野間口徹、映美くらら、KREVA、やついいちろう、坂井真紀、倍賞千恵子
©2020「461個のおべんとう」製作委員会

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