今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「メルセデス・ベンツ Cクラス」(2代目、一部改良)だ。

メルセデス・ベンツ Cクラス(2002年:2代目、一部改良)

画像: 外観上は2002年モデルとの違いはほとんど分からない。ホイールはスチールが標準でフルカバーが装着される。

外観上は2002年モデルとの違いはほとんど分からない。ホイールはスチールが標準でフルカバーが装着される。

2000年に2代目にフルモデルチェンジされたメルセデス・ベンツ Cクラス。デビュー当初は独特のヘッドランプによる顔つきが賛否両論を呼んだが、数の論理ではないけれど、日本の街中でもその姿が増えて見慣れてしまうと、もはや違和感は覚えなくなってしまった。

セダンに続き、ステーションワゴンとハッチバックのスポーツクーペも登場してバリエーションを拡大し、Dセグメントでは最大のライバルであるBMW 3シリーズと鎬を削り合っているが、さらなるアドバンテージを得るために、2003年モデルで一部改良が施された。

見た目はほとんど変わっていないが、最大の変更点はエンジンラインアップだ。従来のエントリーグレードのC180は2Lの直4 DOHCだったが、新開発の1.8Lスーパーチャージャー付き直4 DOHCを搭載した「C180K」となった。車名のKはコンプレッサー(Kompressor:ドイツ語のスーパーチャージャー)の略だ。最高出力は143ps、最大トルクは22.4kgmと、従来型のC180より14psと3kgmのパワーアップが図られている。

さらに、同じエンジンながらコンピュータチューンで163psと24.5kgmにアップされた「C200K」も登場した。また、2.6LのV6エンジンとフルタイム4WDを組み合わせた「C240 4マチック」も設定された。今回は、C180Kを中心に試乗することができた。

画像: アルミの部品を多く用いて軽量化され、バリアブルタイミング機構も改良された1.8Lスーパーチャージド エンジン。

アルミの部品を多く用いて軽量化され、バリアブルタイミング機構も改良された1.8Lスーパーチャージド エンジン。

従来型よりも排気量こそ小さくなっているが、スーパーチャージャーによる過給により、広い回転域でトルクの向上が図られた恩恵は大きい。アイドリングからスッとスタートしただけで、十分なトルクが感じられる。ターボと違って途中から急激にトルクが盛り上がるようなことはないので、より排気量の大きな、2.5Lクラスの自然吸気エンジンが搭載されたクルマに乗っているような感覚で走ることができる。

クルージング状態からアクセルペダルをわずかに踏み込むと、力強くリニアな加速が得られる。この新開発エンジンは高強度のアルミ部品を採用して軽量化し、バランサーシャフトも与えられているので振動のレベルは最小限に抑えられており、最高出力を発生する5500rpmを超えるまで軽快かつスムーズに回ってくれる。

つねにシャシに余裕を持たせたクルマ造りをするメルセデス・ベンツだから、落ち着いたハンドリング特性はC180Kになっても変わりはない。姿勢変化を起こすような激しい走りを試したとしても、ESPが介入してくれてわずかなステアリング修正で済む。この安心感がエントリーグレードから得られるのは、さすがはメルセデス・ベンツだ。

短時間だが、C200K ステーションワゴンにも試乗することができた。C180Kに対して20psと2.1kgmのパワー差は、単純に乗り比べれば「力強いかな」とは感じるが、別々の機会に乗ったら違いは分かりにくそうなレベルだ。それでも、人や荷物を積んで長距離ドライブを楽しむ(とくにワゴンで)というのなら、こちらをオススメしたい。セダン/ワゴンともC180Kとの価格差は60万円あるから、予算も考慮して検討したいところだ。

画像: C180KとC200Kの価格差は60万円。写真のC200Kワゴンは475万円だがアルミホイールは標準装備となっている。

C180KとC200Kの価格差は60万円。写真のC200Kワゴンは475万円だがアルミホイールは標準装備となっている。

■メルセデス・ベンツ C180K 主要諸元

●全長×全幅×全高:4535×1730×1425mm
●ホイールベース:2715mm
●車両重量:1470kg
●エンジン形式:直4・DOHCスーパーチャージャー・FR
●排気量:1795cc
●最高出力:105kW(143ps)/5200rpm
●最大トルク:220Nm(22.4kgm)/2500-4200rpm
●トランスミッション:5速AT
●タイヤ:195/65R15
●車両価格(当時):395万円

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