MotoGP、EWCともうひとつの世界選手権ロードレース、ワールドスーパーバイク(=WSBK)が全8戦のシリーズを終えました。今シーズンは、世界中のスポーツの例に漏れず、いったんは予定通りに2月28日に開幕したWSBKも、新型コロナウィルス感染拡大の観点から、シリーズ再開が7月31日までずれ込み、この10月16~18日に全日程を終了しました。

画像: 最終戦までもつれましたが、6連覇を達成したジョナサン・レイ Tシャツには「6連覇」 アライヘルメットが製作したチャンピオン決定スペシャルヘルメットには「チームワーク」「犠牲心」「決定力」「姿勢」「恒常性」「信じる」と6つの項目も書かれています

最終戦までもつれましたが、6連覇を達成したジョナサン・レイ Tシャツには「6連覇」 アライヘルメットが製作したチャンピオン決定スペシャルヘルメットには「チームワーク」「犠牲心」「決定力」「姿勢」「恒常性」「信じる」と6つの項目も書かれています

シリーズチャンピオンとなったのは、8戦24レースで11勝、表彰台に17回登壇したジョナサン・レイ(カワサキレーシングチーム)! これでレイは、ホンダからカワサキに移籍した初年度・2015年から6年連続でワールドタイトルを獲得! 6連覇はもちろん、6回のワールドチャンピオンを手にしたのもレイが初めてです! これでレイはキャリア99勝(うちカワサキで84勝)、最終戦を前に100勝に王手をかけていたので、ラスト3つのうちどれか、と思ったんですが、レイにとって100の区切りは、ワールドチャンピオンという目標の前には意味ないのかもしれませんね。

今シーズンのWSBKは、昨年さんざんレイを苦しめたドゥカティパニガーレV4R+アルバロ・バウティスタがホンダへ移籍し、かわって元MotoGPライダーで、2019年のイギリススーパーバイクチャンピオン、スコット・レディングがドゥカティワークスチームに加入! 打倒レイにはMotoGPライダーを起用して!っていうドゥカティワークス戦略の2シーズン目ですね。

画像: 今シーズン最大のライバルだった45スコット・レディング 来年、もっと強敵になる

今シーズン最大のライバルだった45スコット・レディング 来年、もっと強敵になる

昨シーズンから土曜にレース1/日曜午前にスーパーポールレース(SPR)/日曜午後にレース2と1戦で3レースが行われるようになったWSBKですが、レイは開幕戦レース1で一度コースアウトを喫して、レース復帰後に単独転倒という「らしくない」スタート。

しかしSPRでは早くも初優勝し、レース2では新たにチームメイトとなったアレックス・ロウズに次ぐ2位を獲得し、早くもカワサキZX10RRは開幕戦から1-2フィニッシュ発進! 

それからレース開催は7月31日までなかったわけですが、その後もレイは特に短期決戦(各コースともコース距離が変わっても「10周」する)SPRで特に強く、開幕から4連勝ののち2位を2回はさんでまた優勝と、SPRでは8戦5勝の驚異的勝率を残します!

画像: 24レース11勝は勝率4割5分8厘、表彰台17回は7割8厘!

24レース11勝は勝率4割5分8厘、表彰台17回は7割8厘!

さらにレースでも、第3戦ポルトガルでレース1/SPR/レース2ぜんぶ勝つという「トリプル」を達成し、その後も最終戦をのぞいては毎レースどれかで勝つという「全勝」をマーク! この恐るべき安定性こそがレイ最大の武器ですが、SPRで勝つ=イッパツのタイムでも速いってことですから、ホントにレイは短期決戦もロングレースでも速い! おまけに2019年鈴鹿8耐ウィナーですからね、耐久でも速いんじゃ、もう手がつけられません。まさに「スーパーバイク・キング」の称号は、完全にレイのものでしょう。ちなみにカワサキはマニュファクチャラータイトルも6連覇、チームタイトルはドゥカティワークスチームの手に渡ったので、惜しくも「3冠」はなりませんでした。

画像: 新チームメイトアレックス・ロウズとのランデブー……のはずが、ロウズが転倒リタイヤして不在だったためか、カワサキプセッティレーシングのシャビ・フォレスとフラッグラン!

新チームメイトアレックス・ロウズとのランデブー……のはずが、ロウズが転倒リタイヤして不在だったためか、カワサキプセッティレーシングのシャビ・フォレスとフラッグラン!

画像: こちらは「カワサキマニュファクチャラータイトル6連覇」Tシャツ! 6GEARSと6YEARSね

こちらは「カワサキマニュファクチャラータイトル6連覇」Tシャツ! 6GEARSと6YEARSね

しかもレイは、最終戦レース1で「らしくない」4位フィニッシュで終わっていますが、これ実は、この最終戦レース1を12位以上で終わればチャンピオン確定、って決まっていたからこその、今シーズン初めての「ポジションキープ」のレースだったはずだからです。しかもレース中に、レディングがマシントラブルでストップしていましたから、その瞬間、6回目のワールドタイトルが確定していたこともあったでしょう。 

結局レイはこのレース1の4位入賞でチャンピオンを確定! そのあとはプレッシャーから解放されたのか、SPRで初めて表彰台を逃し、レース2では今シーズン最低の、いやレイのレースではめったに見られない「14位」というリザルトで今シーズンを終えることになります。

画像: チャンピオン表彰式で盛大にシャンパンファイト!

チャンピオン表彰式で盛大にシャンパンファイト!

今シーズン最後のレースになった、そのレース2も、中盤でトプラック・ラズガットリオグル(ヤマハ)をパスしようとした瞬間にスリップダウン! らしくない転倒でしたが、これも来シーズン以降に最大の敵となるであろうライダーのひとりだからこそ、チャンピオンが決まったとはいえ、そうやすやすと前に行かせないぜ、っていう気持ちの現われだったのかもしれません。

ジョナサン・レイ
「振り返ることもできないくらい、何も言葉が出ないよ! すばらしいシーズンだったね。WSBKプロモーターのDORNA、レースを開催してくれたすべてのサーキットとオーガナイザーにお礼を言いたいです。信じられない今年の状況の中で、スポーツはいつも2番目に大事なこと、だも僕たちはなんとかレースをやり遂げたね。(今年は無観客レースだったから)今はファンのみんな、サーキットに来られない僕の家族や友だちが恋しいよ、本当に寂しい。今はここにいなくても、みんなは僕とカワサキレーシングが頑張って来た原動力なんだ。今年は開幕戦のレース1でミスをして、ビハインドからのスタートだったけれど、決してあきらめなかった。地獄のような旅だったよ。でも今はとても幸せだ!」

これで2020WSBKは終了。来シーズンは早くも有力ライダーの移籍があり、新しい日本人ライダー参戦開始という嬉しいニュースもあります。Can’t wait 2021!

画像: カワサキに移籍して6年、6連覇、負けなし!

カワサキに移籍して6年、6連覇、負けなし!

2020WSBKランキング
1 ジョナサン・レイ         カワサキレーシングWSBK  360P
2 スコット・レディング       ARUBA.IT DUCATI     305P
3 チャズ・デイビス         ARUBA.IT DUCATI     273P
4 トプラック・ラズガットリオグル  PATAヤマハWSBK      228P
5 マイケル・ヴァン・デル・マーク  PATAヤマハWSBK      223P
6 アレックス・ロウズ        カワサキレーシングWSBK  189P
7 マイケル・ルーベン・リナルディ  TeamGOELEVEN DUCATI  186P
8 ロリス・バズ           テンケイトヤマハ      142P
9 アルバロ・バウティスタ      TeamHRC         113P
10 レオン・ハスラム         TeamHRC         113P

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