2018〜2019年、激戦区の250㏄クラスにおいて、ベストセラーの座を獲得したレブル250。その魅力をあらためてお伝えしよう。

ホンダ「レブル250」車両解説・試乗インプレ(中村浩史) 

画像: Honda Rebel 250 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 メーカー希望小売価格:59万9500円(税込) 2020年モデルの発売日:2020年3月19日

Honda Rebel 250

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
メーカー希望小売価格:59万9500円(税込)
2020年モデルの発売日:2020年3月19日

決してアメリカンじゃない理に適ったスポーツバイク

初めてレブルに乗った時、すごく違和感があった。低いシートとハンドルポジションは、フロントが高く、リアが低い、ホンダが「カスタム」と呼ぶ、いわゆるアメリカン。それなのに、エンジンに力があって、どうも走りがシャキシャキしているのだ。

それも、ステップはさほどフォワードセットされていなくて、通常のスポーツバイク的。ハンドルも遠すぎず高すぎず、シートだって、そんないどっかり座るイメージじゃない。決してシャドウ的なものではなかったのだ。

そういえば、レブルってオートバイは、1985年発売の初代があった。

画像: 初代レブル(1985年4月30日発売)

初代レブル(1985年4月30日発売)

空冷2気筒エンジンを積んだ、現行レブルよりももっとアメリカンに振ったモデルだった。プルバックハンドル、ふかふかのシート、ステップだって現行レブルよりもっと前に取りつけられていて、キャスターだって寝かされた、フロント18/リア15インチのオートバイ。

その意味では、現行レブルは決してアメリカンではないのかもしれない。エンジンは水冷の単気筒を積み、キャスターだってさほど寝かされていないし、ホイールサイズは前後16インチ、ステップはミッドコントロールを採用している。

画像1: 決してアメリカンじゃない理に適ったスポーツバイク

もしホンダが「アメリカン」を作るなら、もっとフォークを寝かせてフロントタイヤをナロウに、フロント18/リア15インチ、さらにスポークホイールにしたんじゃないかな。

そんな現行レブルは、低回転からきれいに回る水冷シングルを積む。このエンジンがまた気持ちいい。ベースはCRF250L/CBR250Rをルーツとするスポーツエンジンなんだけれど、このレブルから、レブル後に発売されたCB250Rまで、エンジンのパルス感をはっきり感じられる、高回転まで気持ちのいい、さらにスポーティな仕様になっている。

画像2: 決してアメリカンじゃない理に適ったスポーツバイク

レブルは決してアメリカンじゃない。アメリカンの世界観を持つ、理に適ったスポーツバイクなのだ。

 

よく走るエンジンとシャープすぎない動き

2018年から2年連続で250ccのベストセラーとなったレブル250。しかしレブルは、すぐに爆発的人気を獲得したわけじゃなかった。

登場したのは2017年4月。登場した時には、今ごろアメリカン? CRF/CBRの単気筒エンジンの転用モデル──なんて思わせたけれど、ホンダの狙いは別のところにあった。

画像: レブル250(2017年モデル)

レブル250(2017年モデル)

ユーザーの反応も正直なもので、発売してすぐに「売れた」わけでもない。4月に発売、販売ランキングに顔を出したのは翌5月で、初登場9位。そのあと10位近辺を行ったりきたりで、10月に初めてランキングトップを奪取。ここまで約半年を要している。

それからは17年12月にCBR250RRに、18年3月にマジェスティSに、4月と10~11月にPCX150に、9月にフォルツァにトップの座を一時的に渡すものの、スクーター以外には負け知らず。そうして18~19年の2年連続ベストセラーとなったのだった。激戦区となっている250ccクラスでの2年連続ベストセラーを獲得するのは、かなりの快挙だ。

画像: よく走るエンジンとシャープすぎない動き

久しぶりにアメリカン人気──でもそれが間違いだったのは、一度乗ってみると分かるものだ。

ホンダのアメリカンというと、シャドウのように、寝かされたキャスターのロングフォークに、前輪が大きく、後輪が小さい、そしてVツインエンジンを搭載、というイメージ。

けれどレブルはそうではなかった。キャスター角でいえば、レブル250が28度なのに対し、同じ250ccだとCBR250RRは24度30分、CB250Rは24度44分。すでに絶版モデルのシャドウは34度、400Xは27度30分、CB400SFは25度5分となっている。現行レブルはシャドウほどではなく、CB250Rよりやや寝かされている、そんなディメンジョンだ。

そんなレブルに乗って、誰もが感じることは、よく走るシングルエンジンだってこと。そして、シャープすぎず鈍でもない、誰が乗っても楽しめるロードスポーツだ、ってこと。

街乗りをしても、高速道路を走ってもラクで快適、チョイ乗りでもロングツーリングでも強すぎないパフォーマンスを持つロードスポーツ。それがレブル。そして、ホンダの狙いはここにあったのだ。

 

ついつい長く乗っちゃう降りたくなくなるバイクです

走り始めると、やはりレブルのフィーリングは軽快だ。あの乗り慣れたCRF250LやCBR250Rとも違って、さらにパルス感を感じられる、歯切れのいいエンジンパワーを味わえる。

低回転のトルクは「ドン」という厚みはなくとも、スムーズに回る力強さ。単気筒エンジンらしいレスポンスと、単気筒エンジンを感じさせないような、スムーズなパワー感を味わえる。

ハンドリングは粘りのあるタイプで、前後タイヤとも太さがあるタイヤを履いているためか、ゆっくりとステアする印象。直進から曲がろうとするときのアクションがゆっくりだから、ビギナーにも恐怖感がない、このあたりを狙ったハンドリングなのだろう。

画像1: ついつい長く乗っちゃう降りたくなくなるバイクです

そして、レブルのもうひとつの美点は、高速クルージング。250ccシングルとはいえ、時速100km+αでクルージングするのに無理がなく、その時の安定性がいい。これも、特にビギナーに安心感を持たせる特性で、安定性があっても路面にべったり貼りつくフィーリングではなく、レーンチェンジも軽快。

さらに、その気になれば、ステップをガリガリ言わせるよなバンク角で走っても、安定性は破綻しない。ゆっくり走ってもキビキビ走っても、レブルの絶大な安心感が崩れることはない。

レブルに乗っていると、あまりにも快適なせいか、ついつい長距離を走ってしまう自分に気づく。いつまでも走っていたい──とまでは言わないけれど、まだ降りたくないな、もうひとっ走りしたいな、そんな気持ちになる。

画像2: ついつい長く乗っちゃう降りたくなくなるバイクです

走っていても、急かされることなく、いつの間にかのんびり走っている、そんなバイク。だから、エンジンの回転だってそう上げずに、とんとんと早めにシフトアップして走れる。そのためのトルク、パワーなのかもしれない。

レブルを知ってから、ベテランにもビギナーにも何度勧めたことか。

そうか、だからベストセラーなんだ!

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