試乗の舞台は、ライダーの聖地のひとつ、九州・阿蘇。信号はほとんどなく、大小さまざまなワインディングが延びるこの地でニンジャZX-25Rのツーリング適性をチェックした。

想像した以上に素直で乗り心地もなかなか!(太田安治)

画像: Kawasaki Ninja ZX-25R SE 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 最高出力:33kW(45PS)/15,500rpm ラムエア加圧時:34kW(46PS)/15,500rpm 最大トルク:21N・m(2.1kgf・m)/13,000rpm 発売日:2020年9月13日 メーカー希望小売価格:91万3000円(消費税10%込)

Kawasaki Ninja ZX-25R SE

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
最高出力:33kW(45PS)/15,500rpm ラムエア加圧時:34kW(46PS)/15,500rpm
最大トルク:21N・m(2.1kgf・m)/13,000rpm
発売日:2020年9月13日
メーカー希望小売価格:91万3000円(消費税10%込)

ニンジャZX-25Rのスポーツ性能は、ライバル車と同一に語れないほど高い。スーパースポーツは強い前傾姿勢とハードなセッティングのサスペンションが当たり前になだけに「ツーリングユースだと厳しいのでは?」と心配になるのは当然だろう。ZX-25Rでツーリングに行きたいライダーにとって、これは大いに気になるポイントだ。

ZX-25Rのライディングポジションは2気筒のニンジャ250よりも上半身の前傾度が強め。体感ではハンドル位置がニンジャよりも4cmほど低いが、シート高も1cm低いので、生粋のスーパースポーツモデルのようにクルージングペースで腕や首に負担が掛かることはない。ステップ位置もニンジャよりわずかに後退している程度で、膝回りの窮屈さもない。今回、阿蘇の峠道を経由して熊本市内まで約1時間走り続けたが、疲れはまったく感じなかった。

画像: (左)Ninja ZX-25R|(右)Ninja 250

(左)Ninja ZX-25R|(右)Ninja 250

想像と違っていたのは乗り心地だ。スポーツ性能を重視しているだけにスプリングの反発力が強く、ダンパーも強めの設定だろうと思っていたが、前後とも初期の動きが良く、ニンジャよりもサスペンションストロークが長く感じられて路面の凹凸をきれいに吸収してくれる。

リアサスペンションはストローク後半からグッとダンピングが強まって締まった動きになり、サーキットではこれが武器になるが、大きめのギャップを超えるときは突き上げが強め。欲を言えばダンパー調整機構が欲しいところだが、スプリングのプリロードを弱めることでも改善できるだろう。

とはいえ、気になったのは路面の荒れた部分だけで、路面のいい国道や高速道路ではノーマルセッティングで何の問題もない。広めの座面で座り心地が良く、腰が前にズレにくい形状のシートと併せ、ツーリングペースでの乗り心地は想像以上に快適。高速クルーズなら風圧で体が起こされて上半身の負担が減るから、長時間連続走行も苦にならない。

画像1: 想像した以上に素直で乗り心地もなかなか!(太田安治)

超高回転域で本領を発揮するエンジン特性だが、峠道を流すように走っているときに常用するのは6000回転から10000回転あたり。2気筒エンジンでは中高回転域になるが、ZX-25Rの4気筒エンジンにとっては低中回転域で、穏やかに滑らかに回る範囲だ。

「4気筒エンジンはトルクが弱い」と言われることが多いが、確かに同じ回転数では2気筒エンジンのニンジャ250よりもレスポンスが鈍く、加速力も一歩譲る。しかしそれは「同じ回転数」が前提。「4気筒エンジンは2気筒エンジンの2倍回せばいい」と言う人もいるが、感覚的には50%増しといったところ。

画像2: 想像した以上に素直で乗り心地もなかなか!(太田安治)

ニンジャ250の2気筒エンジンが6000回転なら、ZX-25Rは9000回転でイーブン。現実的にはニンジャよりも2速低いギアを使えばいい。タイトコーナーでは2~3速、クルージングでは4速が中心だ。ちなみに6速・100km/h時は9100回転ほどになる。

6速でどこまで回転数を落とせるのか試してみたが、4気筒エンジン特有のスムーズさによって2000回転台、速度にして40km/h台で流すこともできた。そこからスロットルを開けたときの加速は良く言えば穏やか、悪く言えば緩慢だが、ノッキングを起こすこともない。この粘り強さは80年代のレーサーレプリカでは考えられなかったこと。ECUとインジェクションを採用している最新モデルだからこその扱いやすさだ。

画像3: 想像した以上に素直で乗り心地もなかなか!(太田安治)

サーキットではフロント加重を意識して本来の旋回力を引き出したが、公道では余計なことは考えず、車体任せでバンクさせればスムーズに旋回する。184kgという車重もあってヒラヒラ感はないが、低めの回転数で走らせればミドルクラス的な落ち着いたハンドリングなのも好印象だ。

文:太田安治/写真:南孝幸

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