今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「メルセデス・ベンツ E240(3代目)」だ。

メルセデス・ベンツ E240(3代目:2002年)

画像: 先代と似たデザインの異形丸型4灯ヘッドランプを採用したが、ディテールはソフィスティケートされたものになった

先代と似たデザインの異形丸型4灯ヘッドランプを採用したが、ディテールはソフィスティケートされたものになった

メルセデス・ベンツの中核モデルであるEクラスは、今年(編集部註・2002年)、7年ぶりにフルモデルチェンジされ、日本には6月にE500とE320のアバンギャルドが導入された。そして、生産の都合で3カ月ほど遅れていたE240がようやく入ってきた。見た目は先代と大きく変わっていないようだが、トップグレードのE500ではSクラス譲りのエアサスも採用したり、さまざまな電子制御技術をふんだんに導入している。

ドイツ本国では1.8Lターボを搭載したE200コンプレッサーもあるが、日本ではEクラスのベーシックグレードとなるE240は、2.6LのV6をノーズに収める。このエンジンは先代のものに比べ最高出力で7psアップし、低中速域のトルク向上が図られている。トルクは1500rpmで最大値の75%を、3000〜4000rpmで95%を発揮する。

トリムレベルは本国でエレガンスと呼ばれているもので、アバンギャルドより車高は15mm高い。正しくは、アバンギャルドが15mm低められているというべきか。ラジエターグリルは4スリット(アバンギャルドは5スリット)、アルミホイールは13ホール(同5スポーク)となる。

インテリアではウオールナットのウッドパネルがシフトノブのあたりまで貼りめぐらされ、明るい雰囲気にまとめられている。メーターパネル地は落ち着いたブラックとなり、アバンギャルドに比べると昔からのメルセデスらしいといえるだろう。

画像: ウオールナットのウッドパネルがふんだんに使われたメルセデスらしいインテリア。センターダッシュにはカーナビも装備された。

ウオールナットのウッドパネルがふんだんに使われたメルセデスらしいインテリア。センターダッシュにはカーナビも装備された。

さて、E240の走りっぷりは初期加速こそE320に劣るものの、いったん走り出してしまえば加速感も大差なく、走りに不満が出るようなレベルではない。登坂時などで少々パワー不足を感じたら。ティップシフトを左に倒してギアを一段落とせば追いつくレベルだ。エンジンは6000rpmまでキッチリと回り、とくに4000rpmを超えてからのV6らしい吹け上がりは気持ちいい。

アバンギャルドより柔らかめのサスペンション設定のおかげで乗り心地は良い。またフロントが軽いため、ターンインするときにノーズがスッと入ってくれる感覚は、V8のE500では味わえない軽快さだ。

SLから搭載されている電子制御のセンソトロニックブレーキはEクラスにも採用されている。だが、まだ熟成が不足しているようで、時として違和感を伴うことがある。それはけっして効きが甘いとかいうのではなく、自分が踏んだストローク量との位相差を瞬間的に感じることがある。とはいえ、スタビリティ システムと連動しているから、どんなときでも危険回避の際はガツッと踏める安心感は大きいだろう。

このE240の車両価格は605万円。E320アバンギャルドになると710万円もするから、ミディアムクラスから脈々と受け継がれるメルセデスらしさを手に入れたいなら、迷わずE240を選ぶべきだろう。もちろん、予算に余裕があって今風のメルセデスを味わいたいなら、E320アバンギャルドを選ぶのも悪くない。

画像: リアコンビランプはCクラスなど最新のメルセデス車と同様の三角形を採用したため、リアビューは先代から雰囲気が変わった。

リアコンビランプはCクラスなど最新のメルセデス車と同様の三角形を採用したため、リアビューは先代から雰囲気が変わった。

■メルセデス・ベンツ E240 主要諸元

●全長×全幅×全高:4820×1820×1450mm
●ホイールベース:2855mm
●車両重量:1650kg
●エンジン形式:V6・3バルブSOHC・FR
●排気量:2597cc
●最高出力:130kW(177ps)/5700rpm
●最大トルク:240Nm(24.5kgm)/4500rpm
●トランスミッション:5速AT(ティップシフト付き)
●タイヤ:225/55R16
●車両価格(当時):605万円

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