今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「MINI クーパー(CVT)」だ。

MINI クーパー(CVT:2002年)

画像: 今回の試乗車には装着されていなかったが、オプションのボンネットデカールを装着すればクラシックMINIのイメージが強まる。

今回の試乗車には装着されていなかったが、オプションのボンネットデカールを装着すればクラシックMINIのイメージが強まる。

以前、BMW傘下となったMINIに試乗したときは、エントリーグレードのONE(ワン)で、トランスミッションもマニュアルシフトだった。今回、クーパーのCVT車に試乗することができた。日本の市場を考えると、このモデルが最も売れ筋になるのではないかと思われる。

クーパーのエンジンはONEと同じ1.6LのSOHCだが、コンピュータチューンの違いで最高出力は116ps、最大トルクは15.2kgmと、それぞれONEより26psと0.9kgmアップされている。それに伴い、サスペンションもよりスポーティなものが与えられている。

外観では、ルーフを別色にした2トーン塗装が選べる。オプションのボンネットデカール(2本の太いストライプ)を入れれば、ますます「MINI クーパー」らしくなる。タイヤサイズもONEと同じだがアルミホイールを標準装備する。インテリアではシートの素材などが異なるが、基本的には大きく変わらない。

さて、ONEとクーパーの両方に設定されたCVTは、かつてローバーグループが100/200シリーズに採用したものをベースに新開発したZF製のものだ。BMWのATと同様に「ステップトロニック」の名称が与えられ、6速のマニュアルモードを備える。Dレンジから右のゲートへレバーを入れ、手前に引けばシフトアップ、奥に押せばシフトダウンする。ノブの形状もATというよりはMT的なものだ。

画像: センターダッシュに大型のスピードメーターを備えるMINI独特のインパネまわりは、ONE/クーパーとも基本的に共通。

センターダッシュに大型のスピードメーターを備えるMINI独特のインパネまわりは、ONE/クーパーとも基本的に共通。

まずはDレンジのまま走り出す。やはり、ONEよりはエンジンの力強さを感じる。サスペンションは前述のようにスポーティなものが与えられて乗り味は少し硬いが、ワインディングではダイレクト感が高くなり、全域で気持ち良さを感じさせてくれる。

CVTのレスポンスも悪くない。アクセルを踏めば即座に駆動が立ち上がって前に進むし、踏み込みを少し緩めれば回転数が落ちる。あくまで自然にエンジン回転数を上下させる。全開加速を試みると、レッドゾーンの手前まで引っ張ってギアリングを変えていく。

マニュアルモードで走ってみると、加速しながらポンポンとシフトアップしていってもショックは少なく、反応も良い。シフトダウンでは、下のギアではエンジン回転数がレッドゾーンに入ってしまいそうなときはキャンセルされる。だからブレーキングでエンジン回転数をしっかり落としてからシフトダウンを行う必要がある。

市街地の渋滞走行では、たまにCVTがギクシャクすることもあったが、それを除けばCVTの仕上がりは良い。停止時の押し出され感や、反応遅れによる不穏な動きはしっかり抑えられていた。

CVT仕様はMT仕様より20kg重く、車両価格も10万円高い。だが、クーパーの116psエンジンとの相性は悪くないし、気持ち良い走りを楽しむことができる。MTにこだわりがないのなら、現段階でのMINIのベストチョイスは、このクーパーのCVTといえるだろう。

画像: 外寸はONEとまったく同じだが、クーパーにはアルミホイールが標準装備される。2トーンのルーフもクーパー専用だ。

外寸はONEとまったく同じだが、クーパーにはアルミホイールが標準装備される。2トーンのルーフもクーパー専用だ。

■MINI クーパー(CVT) 主要諸元

●全長×全幅×全高:3625×1690×1415mm
●ホイールベース:2465mm
●車両重量:1140kg
●エンジン形式:直4・SOHC・横置きFF
●排気量:1598cc
●最高出力:85kW(116ps)/6000rpm
●最大トルク:149Nm(15.2kgm)/4500rpm
●トランスミッション:CVT(6速マニュアルモード付き)
●タイヤ:175/65R15
●車両価格(当時):235万円

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