今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「フォルクスワーゲン ポロ(4代目)」だ。

フォルクスワーゲン ポロ(4代目:2002年)

画像: 従来型のオーソドックスな角型からユニークな丸型ヘッドランプに顔つきを一新。弟分のルポにも少し似ている。

従来型のオーソドックスな角型からユニークな丸型ヘッドランプに顔つきを一新。弟分のルポにも少し似ている。

昨年(編集部註・2001年)に4代目にフルモデルチェンジされたフォルクスワーゲンのコンパクト ハッチバックのポロ。そのクオリティの高さは現地からのレポートで紹介され、日本導入が心待ちにされていたが、ようやく日本デビューを果たしてくれた。

先に日本にやって来た弟分のルポとも似た顔つきの丸型ヘッドランプを採用し、フロントまわりの雰囲気は従来型とまったく変わった。だが、ゴルフをギュッと縮めたような、しっかりとした塊感のあるフォルムは従来型から踏襲されている。とはいえ、全長は約14cm、全高は約5cm(全幅はほぼ同じ)大きくなり、もはやポロといえども2代目ゴルフと同じくらいのサイズになっている。ホイールベースも6cm長くなった。

だが、本国ドイツ人にとっても日本人にとっても「生活の足」として使われることの多いコンパクトカーは、これくらいの大きさがいい。それでも、小さい=安っぽいと感じさせないところが、フォルクスワーゲンのスゴいところだ。エクステリアでは、各ボディパネルの合わせ、たとえばフェンダーとドアの隙間がわずか数mmの間隔しかない。それだけ高精度に作られているというわけだ。クリアなカバーに中はキレイにメッキされたヘッドランプも、日本車のはるか上を行くクオリティの高さを感じさせる。

ボンネットを開けると、ステーではなくダンパーを備えているし、エンジンルームを覗き込めば、ごついアルミ製のエンジンマウントが見える。日本のコンパクトカーでは考えられない、見えない部分にも手を抜かないフォルクスワーゲンの「哲学」なのだろう。

画像: ゴルフと見間違えてしまいそうな質感の高いインテリア。安全&快適装備とも充実している。カーナビはオプション。

ゴルフと見間違えてしまいそうな質感の高いインテリア。安全&快適装備とも充実している。カーナビはオプション。

インテリアも、兄貴分のゴルフに勝るとも劣らない上質な仕上がり。シートもコンパクトカーのものとは思えないガッチリした作りだ。エアバッグはサイドエアバッグまで標準装備。そしてセンターコンソールには、ESP(エレクトリック スタビリティ プログラム)のボタンがある。そう、車両制御安定装置まで標準装備している。

走りそのものは、コンパクトカーとはいえ1.1トンを超えるボディに75psのエンジンと4速ATの組み合わせだから、けっしてパワフルではない。だが、ボディ剛性は高く、走りっぷりはガッチリしている。パワーステアリングには電動油圧を採用しており、これのフィールはバツグンで、街中から高速まで上級クラスのクルマのような落ち着き感がある。パワーはないけれど、ワインディングを走るとそれなりに楽しい。

ホイールベースの延長分はリアシートのスペース拡大に充てられたようで、さすがにおとな3人で座るのは少し狭いけれど、2人なら長距離ツーリングも苦にならない広さが確保されている。ラゲッジスペースは、幅と奥行きは平均的だが深さがけっこうある。しかもリアシートの座面を起こしてシートバックを倒せばフラットになるから、使い勝手も高い。

同クラスの日本車に比べれば50万円以上高いが、日本車にはないクオリティの高さと長く付き合えそうな信頼感が、新型ポロにはある。2ドアも設定されているけれど、使い勝手を考えると4ドアをオススメしたい。

画像: リアまわりは兄貴分のゴルフにも似ている。リアサイドウインドーの後ろにもサイドウインドーを備える6ライトを採用。

リアまわりは兄貴分のゴルフにも似ている。リアサイドウインドーの後ろにもサイドウインドーを備える6ライトを採用。

■フォルクスワーゲン ポロ 4ドア1.4 主要諸元

●全長×全幅×全高:3890×1655×1480mm
●ホイールベース:2470mm
●車両重量:1160kg
●エンジン形式:直4・DOHC・横置FF
●排気量:1389cc
●最高出力:55kW(75ps)/5000rpm
●最大トルク:126Nm(12.8kgm)/3800rpm
●トランスミッション:4速AT
●タイヤ:185/60R14
●車両価格(当時):198万円

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.