今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「ボルボ S60 2.4」だ。

ボルボ S60 2.4(2001年)

画像: 外寸はホイールべースも含めてターボ車とまったく同じ。195/65R15タイヤとアルミホイールは標準装備。

外寸はホイールべースも含めてターボ車とまったく同じ。195/65R15タイヤとアルミホイールは標準装備。

ついこの間まで、日本では「ボルボといえばワゴン」というイメージが定着していた。以前にボルボ V70を試乗したときにも紹介したが、2000年に日本でいちばん売れたインポートワゴンはボルボ V70で、V40も4位だった。実際、日本で販売されているボルボ車の8割強はワゴンボディなのだそうだ。

ボルボのワゴンのリアセクションに荷物をたくさん積んだり、大きな犬を載せたりして、家族や友人と休日を過ごすために出かける・・・。ボルボのオーナーを目指す多くの人は、こんな光景を実現したいと思っているという。

ところが、2001年は7月までの販売台数では、ボルボ車の中ではセダンのS60が3位に入ったという。今までのボルボとは違った、スタイリッシュなデザインと走りの良さを気に入った、新しいボルボ ユーザーが増えているということなのだろう。

さて、そんなボルボ S60のベーシックモデルである「2.4」に試乗する機会を得た。以前に試乗した2.4TとT-5は、いずれもターボ付きの2.4L 直5 DOHCエンジンを搭載していたが、この2.4のエンジンは排気量こそ変わらないがノンターボとなる。

今回の試乗車には装着されていなかったが「ベーシックパッケージ」という、本革シート(電動アジャスト付き)/サンルーフ/本革巻きステアリングホイール/16インチアルミホイールのセットで30万円というオプションも用意されているので、これを装着すると内外装ともターボ車と大きく変わらなくなる。

画像: インテリアでは、ATにはマニュアルシフト用のゲートが備わらないのがターボ車との最大の違い。装備に不満はない。

インテリアでは、ATにはマニュアルシフト用のゲートが備わらないのがターボ車との最大の違い。装備に不満はない。

ノンターボの2.4Lエンジンは最高出力が170ps、最大トルクが23.5kgmと、ロープレッシャーターボの2.4Tと比べても30psと5.6kgmもアンダーパワーだ。だが、今回試乗した少しアップダウンやワインディングもある地方道では、パワー不足を感じることはなかった。ATにはターボ車のギアトロニックのようなマニュアルシフト用ゲートはないから、むしろリラックスしてドライブを楽しみたくなる。

車両重量は2.4Tより40kgも軽い。しかもその差はターボや補器類が省略されたことなどによるものだから、フロントまわりが軽くなっており、パワーの差をハンドリングが補ってくれる印象だ。乗り心地も悪くない。高速道路も少しだけ走ってみたが、ターボ車と同様に直進安定性は良く風切り音も少ない。

走りは必要十分なレベルにあり、快適装備も充実しており、クーペのようなスタイリッシュなデザインながらリアシートの居住性も良く、トランクスペースも十分。そして何よりも、ベーシックパッケージを装着しても2.4Tより40万円も安い。

ライバルであるプレミアム ブランドのメルセデス・ベンツ CクラスやBMW 3シリーズでは、同じような価格帯のモデルは明らかにアンダーパワー。ボルボ S60 2.4は、社内のライバルにも他社のライバルにも、アドバンテージを得ているようだ。

画像: ショルダーが張り出したスタイルも変わらず。右リアコンビランプの脇には「S60」と「2.4」のエンブレムが備わる。

ショルダーが張り出したスタイルも変わらず。右リアコンビランプの脇には「S60」と「2.4」のエンブレムが備わる。

■ボルボ S60 2.4 主要諸元

●全長×全幅×全高:4575×1815×1430mm
●ホイールベース:2715mm
●車両重量:1500kg
●エンジン形式:直5・DOHC・横置きFF
●排気量:24348cc
●最高出力:128kW(170ps)/5900rpm
●最大トルク:230Nm(23.5kgm)/4500rpm
●トランスミッション:電子制御5速AT
●タイヤ:195/65R15
●車両価格(当時):395万円

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