今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代のニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「マツダ アテンザ スポーツワゴン」だ。

マツダ アテンザ スポーツワゴン(2002年)

画像: ボディカラーと同色のスリットタイプ グリルが「スポーツ」の証し。フロントスポイラーにはフォグランプを内蔵。

ボディカラーと同色のスリットタイプ グリルが「スポーツ」の証し。フロントスポイラーにはフォグランプを内蔵。

2002年5月に発売されたアテンザの滑り出しは順調だ。4ドアセダンと5ドアハッチバックのスポーツは、月販目標は1000台なのに7月初旬までに合計6000台の受注があったという。今回紹介するスポーツワゴンは1カ月遅れで販売が開始されたが、最近のワゴン市場の人気を考えれば、セダンや5ドア以上の販売が見込めるだろう。ちなみに、スポーツワゴンの月販目標は1500台だという。

スポーツワゴンと車名に謳っているだけあって、ボディと同色のスリットタイプ グリルなど、フロントまわりは5ドアハッチバックのスポーツとほぼ共通だ。全長はセダンや5ドアより20mm長いが、これはリアのオーバーハングに充てられ、ラゲッジスペースの拡大に貢献している。

ギュッと引き締まったカタマリ感のあるスタイリングは、カペラからワゴンを作り慣れてきたマツダらしく、うまくまとめられている。今回のアテンザ シリーズの中では、もっともバランスの良いスタイルではないだろうか。ボディサイドに厚みを与えて、ウインドーの面積を控えめにすることで、商用車っぽく見せない、「スポーツ」ワゴンらしいデザインだ。

ワゴンとしての使い勝手も十分だ。ワイドボディだからラゲッジスペースの幅も余裕があり、リアサスペンションの張り出しを抑えることで、フラットでスクエアなラゲッジフロアを実現している。奥行きはミドルクラスのワゴンとしては標準的だが、幅では有利だ。しかもリアシートはレバーのワンタッチで座面が沈みながらシートバックが前倒れするマツダ独特の方式なので、操作性もいい。

画像: リアサスペンションの張り出しが少ないので、フラットでスクエアなラゲッジフロアを実現している。

リアサスペンションの張り出しが少ないので、フラットでスクエアなラゲッジフロアを実現している。

今回、主に試乗したのは2.3Lエンジンを搭載したスポーツワゴン23S。その走りは、「スポーツ」を名のるのにふさわしいものだったといえるだろう。20mm延長されたオーバーハングはハンドリングに影響を与えるようなことはなく、軽めで締まった感じのステアフィールはセダンや5ドア同様にいい感じだ。ワゴンにありがちなテールヘビーさを感じることもなく、リアサスは適度に踏ん張ってくれる。乗り心地も悪くない。路面の継ぎ目などを乗り越えるときのショックは、5ドアより少なく感じるほどだ。

バランサーシャフトを内蔵した2.3Lエンジンはスムーズで洗練されている。荷物や人を乗せる機会の多いワゴンというクルマの性格と、またスポーツと名乗っていることを考えると、やはり2.3Lエンジンをオススメしたい。2Lエンジンでも市街地中心なら十分かなとも思えるが、2.3Lに乗ってしまうとパワー的には今ひとつだし、高回転ではけっこうノイジーだ。

ただし、2.3Lも2Lも組み合わされるミッションが4速ATというのが残念なところ。のぼり勾配では3速じゃタルいが2速では回り過ぎ・・・なんていう状況もあった。4WDには5速ATが設定されているのだから、FFにもぜひ採用して欲しいところだ。フットワークがいいだけに、余計にそう感じられてしまう。

とはいえ、素性の良い走りに高いユーティリティが加わったスポーツワゴンは、アテンザの中核車種になる可能性が十分高いモデルといえるだろう。

画像: ボディカラーは、クラシックレッド。クリアレンズも採用したリアコンビランプは、セダンやスポーツと共通のようだ。

ボディカラーは、クラシックレッド。クリアレンズも採用したリアコンビランプは、セダンやスポーツと共通のようだ。

■マツダ アテンザ スポーツワゴン23S 主要諸元

●全長×全幅×全高:4690×1780×1440mm
●ホイールベース:2675mm
●車重:1420kg
●エンジン形式:直4・DOHC・横置きFF
●排気量:2260cc
●最高出力:131kw(178ps)/6500rpm
●最大トルク:215Nm(21.9kgm)/4500rpm
●ミッション:4速AT
●タイヤ:215/45R17
●当時の価格:230万円

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