今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代のニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「トヨタ ソアラ(4代目)」だ。

トヨタ ソアラ(4代目:2001年)

画像: 旧型よりも旧型より全長こそ385mmも短いが、全幅は20mm広く、全高は5mm低い。ロー&ワイドなフォルム。

旧型よりも旧型より全長こそ385mmも短いが、全幅は20mm広く、全高は5mm低い。ロー&ワイドなフォルム。

初代から2代目はキープコンセプトで、「ハイソカー」ブームの代表的なモデル。3代目はイメージを一新し、北米ではレクサス ブランドのラグジュアリー クーペとして人気を博した、トヨタのスペシャリティ クーペのソアラが、4代目にフルモデルチェンジされた。

新型ソアラの最大の特徴は、電動開閉式のハードトップを採用し、クローズドスタイルもオープンスタイルも楽しめるようになったこと。では、さっそく実車に触れてみることにしよう。

旧型とはまったく異なるスタイルは、北米ではレクサス ブランドで販売されることもあってか、どことなくセルシオ(輸出名:レクサスLS)にも似た雰囲気だ。だが、新型ソアラはセルシオがベースではなく、基本的に新設計されたモデルだ。サイズ的には旧型より全長こそ385mmも短いが、全幅は20mm広く、全高は5mm低い。リアシートはプラス2と割り切ってホイールベースも70mm短くしたことで、ソアラは理想的なプロポーションを手に入れた。

ソアラはスポーツカーではなく、スペシャリティカーだ。したがって、その乗り心地は非常に快適だ。試乗車はオプションのランフラットタイヤを装着していたが、サスペンションの収束性は良く、フラットな乗り心地を示してくれた。走行ノイズも静かで、トップを閉めた状態ではクローズドボディと変わらない静粛性だ。セルシオ譲りのV8エンジンは、振動もノイズもほとんど感じない。風切り音も少なくキャビンは快適だ。

画像: メイプルのウッドパネルや柔らかな風合いの本革を採用したインテリアは、まさにゴージャスな移動空間そのものだ。

メイプルのウッドパネルや柔らかな風合いの本革を採用したインテリアは、まさにゴージャスな移動空間そのものだ。

ハンドリングはスポーツカーのような切れ味の鋭いものではないが、前後のオーバーハングが短く慣性モーメントの少ないボディは、上品かつ素直なハンドリング特性を見せる。ただ、パワーステアリングの感覚には少し不自然さがあるのが惜しまれるところだ。今後の改善を望みたい。

コンバーチブルとしてはボディ剛性はきわめて高く、もちろんクローズド状態のほうがガッチリしている。だが、オープンでもボディが震えるようなことはなく、気持ち良く走ることができる。このあたりは、さすがはトヨタといったところか。

動力性能も申し分ない。ビッグトルクで約1.7トンのボディは余裕タップリの加速性能を見せる。それも、ちょっとアクセルを踏んだだけではクルマが飛び出すような動きはせず、トルクをため込んだような加速を示す。5速ATとのマッチングも優れている。

新型ソアラの最大のセールスポイントである電動開閉式のハードトップだが、ハードトップはアルミニウム製で、操作はボタンを押し続けるだけ。フロントロックの解除など、煩わしい作業はいっさい不要だ。開閉に要する時間は約25秒。オープン状態でも風の巻き込みは少なく、女性も髪の乱れを気にせずに乗れるだろう。

月販目標台数は200台と控えめなトヨタだが、発売から最初の1カ月で早くも1400台のオーダーが入ったという。新型ソアラ、恐るべしといったところだろうか。

画像: リアシート後ろにディフューザーのようなものは設けられていないが、オープン走行でも風の巻き込みはきわめて少ない。

リアシート後ろにディフューザーのようなものは設けられていないが、オープン走行でも風の巻き込みはきわめて少ない。

■トヨタ ソアラ 430SCV 主要諸元

全長×全幅×全高:4515×1825×1355mm
ホイールベース:2620mm
車重:1730kg
エンジン形式:90度V8・4バルブDOHC・FR
排気量:4292cc
最高出力:206kw(280ps)/5600rpm
最大トルク:430Nm(43.8kgm)/3400rpm
ミッション:5速AT
タイヤ:245/40ZR18
当時の価格:600万円

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