2019年のミラノショーで登場して以来、日本への導入が望まれていた390アドベンチャーがついに発売された。ダカールラリーを幾度も制した「アドベンチャー界の雄」であるKTMが造る“スモールアドベンチャー”の実力はいかに?

KTM 390 ADVENTURE 試乗インプレ&解説(太田安治)

オフロードも視野に入れた本格アドベンチャー!

画像: KTM 390 ADVENTURE 総排気量:373cc 最高出力:44PS/9000rpm 最大トルク:3.77㎏-m/7000rpm メーカー希望小売価格:75万9000円(税込)

KTM 390 ADVENTURE

総排気量:373cc
最高出力:44PS/9000rpm 最大トルク:3.77㎏-m/7000rpm
メーカー希望小売価格:75万9000円(税込)

アドベンチャーモデルは大排気量の2気筒エンジンを搭載した大型車が主流。パワー、サスペンションストローク、ライディングポジションに余裕があるため、長距離ツーリング用に購入するライダーが多い。

本格的なオフロード走破性を備えた車種もあるが、車格が大きく車重もあるので、平均的な体格の日本人ライダーだと荒れたオフロードへの乗り入れは躊躇するし、価格も高い。国内で250〜750ccクラスのアドベンチャーモデルが注目されるのは、こうした現実的な事情によるところが大きいだろう。

KTM390アドベンチャーは、2019年までダカールラリーを18連覇したKTM渾身のニューモデル。単気筒エンジンやトレリス構造のフレームなどはネイキッドモデルの390デュークがベースで、ハイグレードなサスペンションや19インチのフロントホイールを組み合わせ、オフロード走行を意識した本格的なアドベンチャーモデルに仕上がっている。

画像1: KTM 390 ADVENTURE 試乗インプレ&解説(太田安治)

ストロークの長い前後サスペンションを装着しているので、明らかにコンパクトというサイズ感ではないが、同じ日に試乗した大型アドベンチャーと比べると一回り以上小さいし、わずか158kg(乾燥重量)の車重と大きなハンドル切れ角で軽々と取り回せる。

390ccの単気筒エンジンは89mm×60mmというショートストローク設定。圧縮比も高いので、ヤマハSR400のように鼓動を味わいながらトコトコ…とはいかず、3000回転以下で粘らせながらの巡航は難しい。回りたがる素性のエンジンなので、各ギアで中回転以上まで引っ張り、パワーが欲しいときは遠慮なくトップエンドまで回して弾けるようなレスポンスを楽しむべきだろう。

画像2: KTM 390 ADVENTURE 試乗インプレ&解説(太田安治)

6速・100km/h時は約5500回転。高速道路巡航には充分な余裕があり、そこからの追い越し加速もシフトダウンは不要。120km/hに近付くと上半身に受ける走行風圧が強くなり、ハンドルに出る振動も増えるから、快適速度は100km/hまでだ。

サスストロークは前後とも約170mmと長いが、しっかりダンピングが効いていて無駄なフワ付きはない。一気にストロークさせるようなブレーキングを避け、リアブレーキを使ってサスペンションの伸び縮みの動きを意識すれば、タイトターンの続くワインディングもリズミカルに駆け抜けられる。

画像3: KTM 390 ADVENTURE 試乗インプレ&解説(太田安治)

前後サスペンションとも調整機構を備えているから、走行ペースや積載量によってアジャストすれば好みの乗り味が得られることも特長。タイヤはオフロード走行を視野に入れたパターンだが、フルバンク手前までの旋回性が素直で、ブロックタイヤのゴロゴロ感も皆無。街乗りでもツーリングでも快適だ。

同クラスにはホンダ400Xがあるが、あちらは完全にオンロード指向。普通二輪免許で乗れるオフ向けのアドベンチャーとしては、この390アドベンチャーは唯一無二の存在。装備を考えると価格もバーゲンプライスだと思う。

画像4: KTM 390 ADVENTURE 試乗インプレ&解説(太田安治)

KTM 390 ADVENTURE 主なスペックと価格

全長×全幅×全高:NA
ホイールベース:1430±15.5㎜
最低地上高:200㎜
シート高:855㎜
車両重量:約158㎏
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
総排気量:373㏄
ボア×ストローク:89×60㎜
圧縮比:NA
最高出力:44PS/9000rpm
最大トルク:3.77㎏-m/7000rpm
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:約14.5L
キャスター角/トレール量:63.5度/98㎜
変速機形式:6速リターン
ブレーキ形式 前・後:φ320㎜ディスク・φ230㎜ディスク
タイヤサイズ 前・後:100/90-19・130/80-17

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